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澤穂希選手がお手本! アラフォー&キャリア女性の結婚術【2】~キャリアのピンチは結婚のチャンス

村上れ以子成婚率東日本トップの仲人士(結婚相談所運営) 元新聞記者
2003年の澤選手。まだキャリア構築の真っ只中、結婚する時期ではなかったようです(写真:川窪隆一/アフロスポーツ)

サッカー女子日本代表のMF澤穂希選手(36)=INAC神戸=が8日、10年来の“友人”、J1仙台の強化・育成部で働く辻上裕章氏(38)と結婚しました。

2011年ドイツでW杯優勝で得点王となり大会最優秀選手、同年国際サッカー連盟(FIFA)女子年間最優秀選手賞を獲得した澤選手は、一般的にアラフォーのキャリア女性ですね。

そんな澤選手の結婚には、アラフォーでキャリアを持つ女性が見習うべき点があります。

婚活のプロの視点からご紹介する、第二回です。

◆アラフォーでキャリアを持つ女性に~キャリアのピンチは結婚のチャンス

なでしこジャパンのカナダ遠征(昨年10月)からアルガルベカップ(今年3月、ポルトガル)までで、澤は代表メンバーから外れていた。「何かを考えるタイミングになったのでは。代表活動があるとそういう(恋愛モードの)スイッチを入れるのは難しいから」(関係者)。全てをかけてきたなでしこジャパンから遠ざかったことが結婚を後押しする結果となったようだ。

出典:電撃結婚・澤穂希に引退の予兆?(東スポWeb)

順調にサッカー選手としてキャリアを積んできた澤選手でしたが、チーム事情で日本代表のメンバーから外れる時期がありました。

若手の育成やテスト、澤選手の年齢によるところもあったのでしょう。

このように、全てをかけてきた“今までの仕事”から、人事異動や配置換え、転勤などで離れることって、アラフォー女性にもあると思います。

一見「仕事上のピンチ?」「ポジションを失いたくない」と思うかもしれませんが・・・

こういう『少し今までの仕事やポジションから離れる時間』は、澤選手のように、実は婚活や結婚のチャンスなんです。

実際、澤選手が交際をスタートさせたのは昨年11月。今年2月には結婚の意思を固めたそうですから、まさに“仕事から離れたピンチの時期”が“結婚を決めたチャンスの時期”だったわけです。

◆頑張ったアラフォー女性だからこそ、澤選手はキャリアと結婚のどちらも手に入れた

アラフォーでキャリアを積んできた女性は、キャリア構築中の今まで、仕事にまい進してきたことと思います。

その結果、今まで結婚相手と出会うチャンスがなかったり、あったとしても結婚のタイミングを逃してきたり。

澤選手もそうだったようです。

米女子プロリーグ「アトランタ・ビート」に所属していた2000年、澤選手はチームにいた男性と交際していたそうです。

2003年の米女子プロリーグ休止の際にはサッカーをやめて、米国で男性と一緒に暮らすつもりだったと、上の東スポの記事は伝えています。

ところが、その男性は澤選手にこう言ったそうです。

「サッカーをやめて後悔しないのか? 君には専業主婦は似合わない」

2003年といえば、澤選手は20歳代半ばで、サッカー選手としてこれからの時期。

米国に残っても、プロリーグは休止、サッカーをする場所もチャンスもない・・・それが澤選手のために、本当になるのか。

男性はチーム関係者だっただけに、澤選手の才能をよく理解し、澤選手のため、ひいてはサッカー界のために身を引いたのかもしれません。

当時の澤選手にとって、結婚まで考えた男性との恋愛が終わることは本当に辛かったでしょう。

でも今では、その年齢で結婚していたら今のキャリアはなかったかも、あのときの選択は正しかったと思えるのではないでしょうか。

それから12年の時を経て、澤選手の状況は大きく変わっていました。

澤選手がなでしこを離れたとき、自分でもある程度キャリアに納得できていたでしょうし、多少のブランクがあってもサッカーを続けられる環境を自らの努力で手にし、さらに、結婚を意識できる男性(辻上氏)が出現したのです。

2003年にはサッカーか男性か、どちらかしか選べなかったのが、2015年にはサッカーも結婚相手もどちらも手に入れられる自分になっていた。

アラフォーまでキャリアを積んでサッカー界に貢献してきた澤選手だから、結婚に向けて“時が満ちた”のでしょう。

ずっと仕事中心で忙しくしていると、その他のことを見失ってしまうことがあります。

キャリアアップに何らかの理由でストップがかかったとき、見失っていた「その他のこと」に目が向けられるものです。

アラフォーでキャリアを積んだ女性は、たとえ人事異動やその他の理由で今までの仕事から離れる時間ができたとしても、「どうして、こんなことに」「こんな異動は納得いかない」「私生活を犠牲にしてきたのに」などと悲観的にならず、ぜひ、その他のことを意識して、「このチャンスにやることはないかな?」と前向きに考えてほしいんです。

アラフォーまで仕事を頑張ってきた女性だからこそ、立ち止まったり方向転換するときがきても、たとえそれがキャリア上のピンチだったとしても、強くしなやかに生きることができるのではないでしょうか?

そして、澤選手のように、アラフォーでキャリアを積んできた“あなたの時も満ちて”、仕事も結婚も両方手に入れることができるかもしれません。

「ピンチはチャンス」なのですから。

成婚率東日本トップの仲人士(結婚相談所運営) 元新聞記者

キャリア5年で成婚数、成婚率とも東日本1位仲人士に。17年間のスポーツ担当記者時代に取材した国内外トップスポーツ選手・コーチの必勝ノウハウを婚活にいかし、難しいといわれる30代・40代・50代の中高年と親の婚活で、通常の8倍の割合で会員を成婚に導く。慶應義塾大法学部政治学科卒業。既婚、二児の母で、趣味は子どものスポーツ応援。

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