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暖かさから寒さへ、それでも平年より高い気温

饒村曜気象予報士
建設現場の風力旗(ペイレスイメージズ/アフロ)

一時的な暖かさ

30日(月)の日本付近には、西日本や東日本を中心にこの時期としては暖かい空気が流れ込み、加えて日射があったために気温が急上昇し、最高気温が平年を上回る所が多くなりました。

東京の都心部でも最高気温は19.5度と、一時的に4月並みの暖かさとなりました。

しかし、日本付近は次第に強い冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に寒気が南下したため気温が急速に下がりました。

図1 予想天気図
図1 予想天気図

寒いといっても平年より暖かい

週間天気予報によると、冬型の気圧配置が続き、気温が平年並まで低くなります(図1)。

週間天気予報では、日々の気温について、誤差幅も示しています(図2)。

それによると、東京の都心部の最低気温では、低く推移したとしても平年並です(図3)。

東日本・西日本では極端な寒気の南下ではありませんが、暖かい日が続いたあとですので、日射がなければ体感的には非常に寒く感じます。

そして、週の後半は最高気温は上がりますが、最低気温は低いままです。

気温予報の誤差幅を考えると、日変化はもっとあります。

例えば、東京都心部の5日の最高気温予報は、高ければ19度、最低気温予報は、低ければ2度と、17度も差がある予報です。

最高気温と最低気温の差が10度以上という気温の日変化が大きい日が多い一週間です。

体調管理に十分な注意が必要です。

図2 東京の週間天気予報
図2 東京の週間天気予報
図3 東京の都心部の気温の推移
図3 東京の都心部の気温の推移
気象予報士

1951年新潟県生まれ。新潟大学理学部卒業後に気象庁に入り、予報官などを経て、1995年阪神大震災のときは神戸海洋気象台予報課長。その後、福井・和歌山・静岡・東京航空地方気象台長など、防災対策先進県で勤務しました。自然災害に対しては、ちょっとした知恵があれば軽減できるのではないかと感じ、台風進路予報の予報円表示など防災情報の発表やその改善のかたわら、わかりやすい著作などを積み重ねてきました。2015年6月新刊『特別警報と自然災害がわかる本』(オーム社)という本を出版しました。

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