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PL時代、打ってもすごいマエケンが目標だった阪神・緒方凌介

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
鳴尾浜で強化メンバーによる自主トレ中の緒方選手。この笑顔のまま沖縄キャンプへ!

『緒方凌介選手に聞いてみました』の後編です。前編ではルーキーだった昨年の振り返りを中心にお伝えしました。きょうは子ども時代のこと、おなじみの食べ物の好き嫌いなど野球以外の話も聞いています。

野球の前に少林寺拳法で精神鍛練

野球を始めたのは小学5年生くらいと、他の選手に比べてやや遅め。これには、高校まで野球をされていた父・裕士さんの「もう少し体ができた高学年になってからやる方がいい」という考えがあったと聞きました。よって「父とキャッチボールをしながら、僕は早く野球をしたかったんですけどね」と笑う緒方選手は当時、少林寺拳法に通っていたそうです。これも母・利恵子さんが「礼儀だけは厳しく育てた」とおっしゃるように、ご両親の方針。その教えは今も守られていますよ。

しょっちゅう披露させていただく話ですが、何気なく声をかけただけでも緒方選手はキチンと立ち止まり、正対して応じます。だから申し訳ないことに、本人が「緒方!早く行け」とコーチから怒られてしまうこともあるくらいで。もちろん会話中はしっかり両足体重です。言葉使いも入団発表の時から変わりませんね。東洋大学時代は「関西人なのにおもしろくない」と、無茶なクレームをつけられたと笑っていました。

前田健太さんという素晴らしい目標

さて、いよいよ野球を始めようと小学5年生の時に入った軟式野球チームで…というか正確には入団前のエピソードをひとつ。先に入っていた同級生たちと野球をして遊んでい時に、そのチームのコーチがたまたま見ていて「(緒方選手を試合に)つれてこい」と言われたそうです。「行ってみたら、ちょうど大会で。しかも決勝戦だったんですよ。いきなりユニホームえお着せられてセカンド守れと」。ボールは飛んでこなかったこと、打席で三振したこと、チームは見事優勝したけど緒方選手は“臨時助っ人”ゆえ、メダルはもらえなかったことなどを話してくれました。

つまり初ポジションはセカンドです。それから「センターを守り、小学6年はずっとサード。中学はピッチャーと外野。高校は外野のみです。2年までレフト、2年からセンター。大学も2年までレフト、3年からライトとセンター」という変遷。プロ1年目は外野全部をこなし、後半はセンターを中心に守っています。

プロを意識したのは中学のころ。「絶対プロに行く!」と心に決めました。高校では2年くらいから先発出場がどんどん増え「他のチームと試合しても、あんまりすごいなと思う人がいなかったので、このまま頑張れば行けるかもしれない」と思ったそうです。生意気なコメントだと思わないでくださいね。実は他チームを見るまでもなく、緒方選手がPL学園1年生だった時の3年生に前田健太投手(広島)がいたのです。「前田さんという素晴らしい目標があったから。打者としてもプロに行ける人で、あれだけ打てたら自分も行けるかもと思って頑張りました」。1軍公式戦での対決が待ち遠しいですね。

キリッとした年上女性が好みです

好きな食べ物は何ですか?「やっぱり焼き肉ですかねえ。肉全般が好きで、牛肉が一番!あとはオムライスも好きです。実は入団前に読んでいた月刊タイガースで、寮のオムライスがおいしいと書いてあって楽しみにしていたんですけど、去年はあまり出ませんでしたね。でも寮のご飯はおいしいですよ。全部おいしい!」。嫌いなものを聞いたら「時にないんですが、ただ水分の多い“ねちねちした”ご飯はダメです」とのこと。炊き方の柔らかすぎるものが苦手というわけでもないのでしょうか。「お餅は好きですけど、もち米がダメ。おはぎもダメ。見た目で嫌なんですよ。口に入れて流し込むのも無理」と、これは頑ななまでに拒否の姿勢です。

色に関しては少し迷い「黒と赤が好きなんですけど、どっちかには決められない。両方」だそうです。「普段は黒ばっかりですね。赤は野球の時だけ」。嬉しかったプレゼントを聞くと「まずファンの方が、自分のユニホームを着たマスコットなどをつけてくれているのが嬉しい。それと去年いくつか『65』のついた手作りのものをいただいたんですけど、すごく嬉しかった。応援してもらっているのを感じて」という答えでした。

次に好きな女性のタイプ。見た目は「キリッとした、きれいな顔立ちの人」で、可愛いよりは美人系。中身は「一緒にいて楽しい人がいい。中身がキリッとしていたら?それは怖いかも」と笑いますが、そんなにはこだわらないそうです。好きなタレントさんは?「武井咲。これはもう、もろにタイプの顔!」。なるほど。最近はコミカルな役が多く可愛い感じもしますが、確かにデビュー当初の武井咲さんは目力のある、キリッとタイプでした。

台湾ウインターリーグでの緒方選手。試合前のベンチで1人、ボール遊び中?
台湾ウインターリーグでの緒方選手。試合前のベンチで1人、ボール遊び中?

「ただし年下なのでちょっと」。あら、年下はダメですか?「はい、同じか上の方がいい」。へえー。上限はどれくらいか確認してみると「少し」という答え。そりゃかなり範囲が狭いですねえ。

可愛いというフレーズで、ひとつ思い出しました。昨年11月末から1か月、台湾で行われたウインターリーグに中日から参加していた濱田達郎投手(19)が「緒方さんって、先輩なのに失礼ですけど…可愛いです!」と言っていたそうですよ。わかる気がします。この写真を見ても。

春季キャンプ日程

最後に、春季キャンプと練習試合の日程を書いておきましょう。参加メンバーの振り分けは23日に発表される予定です。

◆日程【沖縄、安芸共通】2月1日~26日

◆休日【沖縄、安芸共通】6日、12日、17日、21日(天候等で変更あり)

◆練習試合

【沖縄】

11日 日本ハム(宜野座)12:30~

14日 韓国・三星(宜野座)13:00~

16日 DeNA(宜野湾)13:00~

19日 楽天(宜野座)12:30~

25日 韓国・LGツインズ(宜野座)13:00~

【安芸】

11日 西武(春野)12:30~

15日 韓国・高陽(安芸)12:30~

16日 西武(安芸)12:30~

22日 韓国・高陽(安芸)12:30~

23日 四国銀行(安芸)12:30~

25日 四国IL・高知(安芸)12:30~ 

※高陽は韓国の独立プロ球団・高陽ワンダーズ

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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