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大阪天満宮の福玉まきにも“藤浪効果”?

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
大阪天満宮での記念撮影。ちょっと小休止、ポーズを緩めた瞬間で笑顔も。

25日、大阪市北区の大阪天満宮で行われている初天神梅花祭で、タイガースの藤浪投手、北條選手、田面投手、小豆畑選手、金田投手、緒方選手(ドラフト指名順)の6人が恒例の福玉まきに参加しました。暖かな土曜日、さらに藤浪投手がお目当ての方も多かったのでしょうか。境内の本殿前広場は満員状態!例年なら立っている人のいない表門の、さらに外まであふれていたくらいです。

福玉まき過去最多?の2000人弱

昨年も800人、いや1000人かという程のお客様でしたが、もしかすると過去最多では?と思い、大阪天満宮の方に聞いてみました。2年目を迎える選手たちが参加するようになって約20年、やはり一番多かったそうです。その数なんと2000人近く!タイガースが21年ぶりにリーグ優勝し、初の日本一になった1985年の翌年の初天神は、さすがに大盛況だったとか。でも「それより今年は多かったかもしれない」と驚きの証言まで出てきました。ちゃんと資料を調べた結果でなく、担当の方の印象なので断言はできませんが、それほどの人出だったということです。

まず本殿の中で祈祷を受け、お客様の前へ出てきた6人が順番にあいさつをしたのはいいけど、マイクの音量が低かったせいか離れた場所に立っていた我々には何も聞こえずじまいで残念です。続いて福玉まき。ボールの中に当たりクジのようなものが入っていて、あとで賞品と交換するシステムです。こちらは例年と変わらず5分程度で予定数が終了。でも本殿に近づけず表門付近にいらした方々にも多く投げてくれたことと、今年はみんなで合わせて同じタイミングで終わるようにしていたのが印象に残りました。誰がリードしたんでしょうね。

福玉まきが終わると、選手たちは渡り廊下を通って天満宮会館の中庭へ。梅の小枝を持って記念撮影です。ここでまた“異例”の事態が…。いつもの並び位置では藤浪投手の全身が画面に入りきらないと判明し、例年より(もちろん前日のオリックスより)選手たちが後ろに下がって立つことになりました。なお掲載した写真の並びは左から緒方選手、北條選手、小豆畑選手、藤浪投手、田面投手、金田投手。昨年の伊藤隼選手みたいに背伸びを試みる人は、今回いなかったようですよ。

最後は全員が我々の囲み取材に応じてくれました。きょうは沖縄キャンプ参加組の藤浪投手、金田投手、緒方選手の話をまずご紹介しましょう。この3人はキャンプ前の合同自主トレに備え、26日の午後にもう沖縄入りしています。

大人の藤浪、大人のキャンプイン

人垣のかなり後ろにいても、藤浪投手だけはしっかり見えた福玉まき。すごく楽しそうに笑いながら投げていましたよ。大阪天満宮は「初めてだと思います」とのことで、学問の神様にあやかりたいかと聞かれ「はい。野球に関しては、しっかり勉強しようと思います」という答え。本殿での祈祷中には「チームの優勝だけ」を願っていたとか。私なら自分のこともついでに、というか自分のことが先で、そのあとチーム…でしょうね。大人だなあ。

以降も大人のコメントが続きます。沖縄キャンプ組は、この時もう荷物出しを終えており、記者陣から定番の“持っていくもの”を聞かれて「いつものキャンプと一緒じゃないですかね。必要最低限のものだけです」と藤浪投手。2年目になって何か変わる?「やりたいようにできるんじゃないかと。去年より取材も少ないと思うので」。確かに去年は毎日マスコミに囲まれて、大変だろうなと思っていました。しかし今年も注目度は変わりませんよ、きっと。最後は「しっかりシーズンに向けて調整するだけ。コンディションを上げていきます。キャンプに向けての準備はもうできました」と締めくくる頼もしさです。

金田はキャンプが近づき、気持ちも高揚

続いて金田投手は「去年は結果を残せなかったので、今年こそチームの力になれるよう頑張ります」と新年の誓い。初めての沖縄1軍キャンプは「近くなるにつれて自分の気持ちが高ぶってきました」と、とても初々しいコメントの23歳です。「(大学4年秋に右肩痛、その影響で)去年の今頃はまだ投げられていなかった。それに比べると今年はいい感じです」。24日にもブルペンでピッチングをしていて「自分のフォームがまだ固まった感じじゃないので、実戦が始まるまでにはきちんと仕上げていきたい」と話していました。

キャンプの荷物は「少なかったです。最低限しか入れていないから。DVDを持っていきます。普通のやつです(笑い)」と。ぷぷっ、じゃあ普通じゃないのって何?そこはいいとして荷物に入れたDVDは、まだ見ていない映画だとか。沖縄で呉昇桓(オ・スンファン)投手が食事会をセッティングするという話は聞きましたか?「もし誘っていただけたら、いろいろ話を聞いてみたい」。不安もあるけど、楽しみもいっぱいといったところでしょう。

ケガ防止に3点セット持参の緒方

緒方選手は、かなり後ろの方まで福球を投げていましたね。「はい、遠くから見てくださっているファンの方まで届いたと思います!」とニッコリ。祈祷の時には何を祈ったんですか?「今年1年間ケガなく、しっかり自分の力を出せるように祈願しました。去年はこの時期、ケガを治すことが最優先だった。今年は沖縄キャンプ行きが決まって、現時点でいいモチベーションでやれています。キャンプに行けばまた、それが上がると思う。ケガに気をつけて猛アピールしたい」

キャンプに持っていくものは?「ストレッチポール、ストレッチマット、体をほぐす器具の3つを入れました。しんどいキャンプになると思うので。ケアを怠って辛い思いをするのは自分だということを(大学時代の右ひざ故障で)学んだ。そんな思いをしたので、二度とないようプロ入り前に購入したものです」。ストレッチポールはもらったそうですが、ほぐす器具は5000円でマットは10000円。「すごくお手頃な値段で、しっかりケアできるので活用しています。練習前にほぐしたり、お風呂上りにケアしたり。だるさなく寝られるし、すっと起きられる」と絶賛でした。

次回は残念ながら安芸キャンプスタートとなりましたが、途中からでも沖縄へ行くぞ!と気合を入れる3人、北條選手、田面投手、小豆畑選手の話をご紹介します。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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