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歳内が結婚発表!ナゴヤでは岩田がめった打ちされて大敗

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
ついに球速が出るようになった鳴尾浜のスコアボード。ボールランプの上です。

27日の午後、久しぶりの鳴尾浜でスコアボードを見てビックリしました。いや正確には、もうすぐだと聞いていたので「おっ、ついに!」。スコアボードのボールカウントの上に、球速が表示されるようになったのです。鳴尾浜球場が完成して19年、ファンの皆様も我々も待ちに待ったスピードガン表示。球場ができた当初、改めて球速を出すように改修するのは至難の業だと聞いたことがあり、もう諦めていました。でも20年近く経てば技術も進化するんですよね。電気自動車やスマートフォンみたいに。

28日デビューの球速表示版。一番左は「1」しか出ません。当たり前ですね。
28日デビューの球速表示版。一番左は「1」しか出ません。当たり前ですね。

進化の結果なのかどうかは不明ですけど、とにかく鳴尾浜でもピッチャーの球速を数字として感じていただけることになりました。取り付けられたのは10日くらい前で、使用開始は今シーズンの本拠地開幕となる28日のウエスタン広島戦からです。

歳内宏明、二十歳の結婚

ところで、この日は“歳内投手が既に入籍済み!”という新聞記事を見て、朝から驚かれた方も多いでしょうね。いや~20歳の結婚は衝撃でした。お相手は福井県出身の佳奈さん(20歳)。高校時代に知り合い、昨年末プロポーズ、今月半ばに入籍したそうです。午後には球団広報から正式に発表もあり、練習後の歳内投手を直撃しました。

おめでとうございます!「ありがとうございます」。にこやかに答える歳内投手。もう新居は決まっていて、先に彼女が1人で住んでいるとか。よって歳内投手も近いうちに寮を出て、新生活スタートとなるようです。しかし20歳って早い。「そうですかね。もともと早い方がいいと思っていたし、(佳奈さんとは)もう結婚しようって決めていたから」。入籍は済んでいますが、挙式や披露宴についてはこれから考えるとのこと。

結婚を機にさらなる活躍を、というのもあるでしょう?結果を出さなくちゃという気持ちも。「うーん、結婚したからってのも変ですよね。じゃあ今までは何やったんやということになるんで(笑)」。なるほど、おっしゃる通り。「だから今までと変わりないです」。わかりました。そして開幕を迎える1軍の、先発ローテ入りについて「周りの人は関係なく、自分がやるべきことをやるだけ。それでチャンスがあればいいですね」と、新婚でもクールな歳内投手でした。

「僕もあさって結婚します」…えっ?

周囲の選手は、さまざまな反応。鳴尾浜に残留していた野手は、16日の教育リーグ中日戦で右手に死球を受けた影響がまだ残っている伊藤隼選手をはじめ、小豆畑選手、原口選手、ルーキーの陽川選手と横田選手らです。原口選手は「え、結婚?歳内が?まじっすかあー」と目をまんまるに。隣で「おとといくらいに聞いたとこ。寮を出るって言っていましたよ。僕ですか?予定ありません(笑)」と冷静な岩崎投手。

陽川選手は「ビックリしました!でも僕も早く結婚したいんですよね~」と、けっこう真面目に答えます。20歳って早いでしょう?と岩貞投手に聞くと「僕の周りに結婚して子どもがいる友だちとか多いので、驚きはないですね。僕もそろそろ」と言いながら、顔は思いきり笑っていました。

ここはやはり同期の松田投手に聞いてみよう。「僕も結婚しますよ」。ええっ?すると岩貞投手が「相手いませんよ」と一蹴。それでも負けずに「あさってします!紙面のスペースを空けといてくださいね。『歳内に続いて松田も結婚!』って」。ぶっ、あさってというのがまた笑える。相手は何歳?「28歳ってことで」。そういえば松田投手は年上の女性が好きでしたっけ。「はい。見出しは『松田、28歳の年上女性とついに結婚!』でどうですか?」。どうと言われても…。

めでたくなかったナゴヤ球場

さて、ファーム本隊はナゴヤ球場での中日戦。前日が雨天中止となり、27日は岩田投手のスライド先発でしたが4回までに15安打されて10失点。おまけに打線は3安打1得点という大敗です。試合前のスタメン発表で、アナウンスは合っていたのにスコアボードの表示が『1番センター大和、2番ショート柴田』になっていたとか。ええっ、大和選手もいるの?それより柴田選手のショートって。間違いとはわかっていても、ツッコミたくなりますね。

《ウエスタン公式戦》3月27日

中日-阪神 2回戦 (ナゴヤ)

阪神 000 010 000 = 1

中日 330 400 00X =10

◆バッテリー

【阪神】●岩田(1敗)-岩本-藤原 / 日高-岡崎

【中日】○山内(1勝)(5回)-S若松(1S)(4回) / 杉山-小田

◆二塁打 山内、松井佑、藤井

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策) 打率

1]中:柴田  (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .235

〃打:田上  (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .000 

〃投:岩本  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)  ―

〃打:狩野  (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .125 

〃投:藤原  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)  ―

2]遊:西田  (4-0-0 / 2-0 / 0 / 1) .000

3]捕:日高  (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .500

〃捕:岡崎  (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .500 

4]左:一二三 (4-0-0 / 2-0 / 0 / 0) .100

5]一:森田  (3-2-0 / 0-1 / 0 / 0) .417

6]二:北條  (3-0-0 / 2-1 / 0 / 0) .118

7]右中:中谷 (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .125

8]三:黒瀬  (2-0-0 / 2-1 / 0 / 0) .000

9]投:岩田  (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .000

〃打右:阪口 (2-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .333

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率

岩田 4回 85球 (15-4-1 / 10-7 / 15.75)

岩本 3回 44球 (1-5-1 / 0-0 / 0.00)

藤原 1回   9球 (0-1-0 / 0-0 / 0.00)

明暗くっきりの試合展開

岩田は1回、1死を取ってから谷にヒット、高橋周の遊ゴロを西田がトンネル。続く福田のタイムリー、2死後に松井佑と藤澤の連続タイムリーと4安打で3点を失います。2回は先頭・山内の二塁打と藤井のヒットなどで1死一、三塁として高橋周、福田、古本のクリーンアップに連続タイムリーを浴び3失点。3回は0点でしたがヒット2本、はや先発全員の2ケタ安打です。さらに4回も松井佑のタイムリー二塁打、藤井には満塁の走者を一掃する3点タイムリー二塁打など4安打で4失点。

こちらの打線は、4回まで山内にパーフェクトピッチングを許します。ようやく5回に3四球や暴投などで2死満塁とチャンスを作り、岩田のところで代打・阪口。カウント1-1からの3球目、130キロの変化球を右前へ!これがチーム初安打のタイムリーとなりました。

交代した岩田は4回15安打10失点(自責7)。もっと投げたかと思ったら85球って意外と少ないかも。きっと、早めにポンポン打たれたのでしょうね。次いで岩本が登板。5回は先頭の高橋周にヒットを打たれましたが、そこから3連続三振!6回は三者凡退、7回は2死から1四球があったものの無失点。8回は藤原が9球で三者凡退に切って取ります。

10対1と大差がつき、6回から若松に対して森田が7回と9回に2打席連続ヒットを打っただけ。他は三振か凡打でそのまま終了。3安打1得点と、16安打10失点でした。

3連続奪三振の岩本、タイムリーの阪口

試合後の話を少し教えてもらったのでご紹介しましょう。5回に3者連続三振を奪った岩本投手。3つともフォークだそうです。「きょうはきょうで良かったです。フォークはしっかり腕が振れて、結構いい高さで落ちた。右にも左にも、空振りが取れるから続けていければ。真っすぐもいい感じなので、いい状態を保てるようやっていきたい」

5回2死満塁でチーム初安打のタイムリーを放った阪口選手は「スライダーかカットボールだと思います。ゴロで抜けてくれました!」というコメント。ことし初めての外野守備で8回に飛球を1つ処理。大丈夫だった?「一応いけました」。それは何よりです(笑)。鳴尾浜で残留組の練習を見ている風岡守備走塁コーチや八木打撃コーチが喜んでいたと伝えたら「ほんまですか!嬉しいです」と笑顔のマークが返ってきました。

最後に、25日の試合で今季1号を打った中谷選手の談話です。「打った瞬間ではないですよ。入ると思わなかった。その後の古本さんに全部持っていかれました。エグいっすよ!あのホームラン。ライトから見ていてもすごかったですもん」と、直後にバックスクリーンの上まで飛ばした中日・古本選手のホームランに衝撃を受けたようです。「去年も最初に打って、あと全然出なくて…最後ですよ。打ったの。ことしは、その二の舞にならないように頑張ります!」。みんな、本拠地のオープニングゲームでいいところを見せてください。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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