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みやざきフェニックスリーグでも巨人-阪神戦、こちらは引き分け。

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
試合後のイベントで、小さな子とキャッチボールをする島本投手、いい笑顔ですねえ!

きのう19日、東京ドームで行われたCSファイナル・ステージの第4戦。宮崎のホテルではテレビ中継を観ることができず、ラジオも聴けず…ただインターネットでの情報をチェックするのみでした。日付が変わる頃にようやく地上波で、30分くらいのダイジェスト放送を観ただけです。なんたる疎外感!しかしニュースでは道頓堀の様子が繰り返し流れていました。またやっちゃったんですか~。あれは見たくなかったかな。

とにもかくにも、大虎のシリーズ出場は嬉しい限りです。ホークスにリベンジしたい気持ちもあるし、甲子園での頂上決戦で藤浪vs大谷を観たいという思いも。さて、どっちになるでしょう?いつもはもう秋季キャンプ見学の予定を考えておられた皆様も、ことしはまだ楽しませてもらえますね。

さて宮崎で開催中のフェニックスリーグでも、きのうは巨人-阪神戦が行われました。例年だと2回くらいは対戦するはずで、ことしも6日の開幕日に予定されていたカードだったんですが台風の影響で中止。よって、これが唯一のGT戦でした。それがまた、結果的にCSの決着がつく日にあるとは…。もちろん両チームとも、宮崎でなく東京ドームにいたかったという選手は多かったでしょう。

試合は阪神が原口選手の三塁打に続き、一二三選手が犠飛で先制。先発・島本投手は4回をパーフェクトに抑えたものの、田面投手が代わりっぱなに中井選手のソロを浴びて追いつかれ、そのまま引き分けています。試合後はフェニックス恒例のキャッチボール・イベントが開催され、ことしも多くのファンの皆様が両チームの選手たちとボールを投げ合って楽しい時間を過ごしました。

《フェニックスリーグ》10月18日

巨人-阪神 (KIRISHIMAサンマリン)

阪神 000 100 000 = 1  ※特別ルール 

巨人 000 010 000 = 1  ※9回引き分け

◆バッテリー

【阪神】島本-田面-藤原-白仁田 / 清水-小宮山(5回~)

【巨人】今村(9回) / 鬼屋敷

◆本塁打 中井ソロ(田面)

◆三塁打 原口

◆二塁打 中谷、清水 

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)

1]二三:北條  (4-2-0 / 0-0 / 0 / 0)

2]中:中谷   (2-1-0 / 0-2 / 0 / 0)

3]三:今成   (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

〃遊:西田   (2-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

4]遊二:陽川  (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0)

5]指:狩野   (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

〃打指:小豆畑 (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

6]一:原口   (4-2-0 / 0-0 / 0 / 0)

7]右:一二三  (3-0-1 / 1-0 / 0 / 0)

8]捕:清水   (2-2-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃捕:小宮山  (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

9]左:柴田   (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

◆投手 (安-振-球/失-自) 最速キロ

島本  4回 50球 ( 0-2-0 / 0-0 ) 140

田面  2回 39球 ( 2-3-0 / 1-1 ) 141

藤原  1回 19球 ( 2-2-0 / 0-0 )

白仁田 2回 23球 ( 0-2-1 / 0-0 ) 141

島本、4回パーフェクト!

阪神は1回、北條の左前打と中谷の左翼線二塁打で無死二、三塁と早々にチャンスを作りますが、クリーンアップが揃って三振に倒れ0点。2回は2死から清水が左中間越えの二塁打、3回は先頭の北條が左前打と走者を出しながら得点できません。しかし4回、1死から原口が左中間フェンスを直撃する三塁打を放ち、続く一二三が中犠飛で1点先制!

一二三選手の先制犠飛を呼ぶ三塁打を放った原口選手。
一二三選手の先制犠飛を呼ぶ三塁打を放った原口選手。

先発の島本は1回、先頭の大累を空振り三振に仕留め、内野ゴロ2つで三者凡退。2回も立岡から空振り三振を奪うなど三者凡退。3回はわずか8球で三者凡退。4回は内野ゴロ3つの三者凡退。他に投げる投手もいるため交代となったものの、4回で50球を投げた島本。パーフェクトピッチングです。

5回の攻撃は1死から四球を選んだ中谷が2死後に暴投で二塁へ、陽川の左前打でホームを狙うもレフト長江の好送球でタッチアウト。追加点なしです。その裏は2人目の田面が登板。先頭の4番・中井にツーボールからの3球目をレフトスタンドへ運ばれ、追いつかれました。でもそのあとはキッチリ抑えて1点のみ。6回は2死から代打の隠善に中前打されるも藤村は空振り三振!

打線は6回、7回と三者凡退。8回に中谷が四球を選び、西田の左前打で無死一、二塁としますが無得点。9回も先頭の原口が中前打したものの一二が三振で併殺、小宮山も三振に倒れ追加点なく終わっています。投手陣は7回、藤原が3番・辻と4番・中井から、ともにチェンジアップで空振り三振を奪い2死としたあと連打を許しましたが、小宮山の盗塁阻止で0点。8回からは白仁田が登板して、9回に四球を1つ与えただけで無失点。9回で試合終了、引き分けです。

「真っすぐをもっと磨きたい」

島本投手は、ナイスピッチングという声に少し微笑みながら「ありがとうございます」と答え、いいアピールが…というこちらの言葉に「できたと思います」と続けました。巨人相手でも「そんなに普段と変わりないですけど、1回は球が上ずっていて、でも修正できたかなと思います」とのこと。大累選手の三振も高めの真っすぐを振ってくれたものでしたね。パーフェクトだったのは意識していた?「4回にマウンドへ上がる前は、先頭をとりあえず抑えようと思っていました。あとは、その積み重ねで」

中井選手とは台湾のウインターリーグで一緒だったこともあり「抑えたろうと思った」と笑っています。この日投げた変化球は「フォークとスライダーと、チェンジアップは1球(4回、大累選手への初球でストライク)だけ」だと言っていました。「真っすぐは抜けているのが多かった。真っすぐがずっと課題ですね。真っすぐがいいとピッチングの幅が広がるし、よかったら変化球もキレてくるので。次の試合までに、しっかり修正してきます」。あとは「あと1イニング、いってみたかったですね」と少し残念でもあったようです。

ホームランは打たれたものの、2試合続けていいピッチングの田面投手。
ホームランは打たれたものの、2試合続けていいピッチングの田面投手。

初参戦の田面投手ですが、宮崎は「社会人の時に何度も来ているので」と慣れた様子。「ホームランはフォークでした。三振はスライダーとフォーク。球速があまり変わらないです。フォークはあまり投げていなかったんですけど、きょうは小宮山さんが結構サイン出してくれて、うまくいったかなと」。無四球でしたしね。

「思ったところにバットが出ている」

三塁打を含むマルチヒットの原口選手は「また打ててよかったです。自分の思ったところにバットが出ているので、いいタイミングで捉えられていると思う」とニッコリ。前日に、練習していることが出せたと話していたけど、それはどういう?「真っすぐを待っていて変化球が来た時に、これまでは早く体が回ってしまってヒザが突っ張っていたんです。でも今は粘っていけている。左ヒザで粘れている感じ。きょうの2本目(中前打)とか、それで打てた。前ならヒットになっていなかったかもしれません」

笑顔で子どもたちの球を受ける清水選手。日本シリーズ、行きたいですね!
笑顔で子どもたちの球を受ける清水選手。日本シリーズ、行きたいですね!

清水選手もマルチで「今、意識的にグリップを体から話すようにしています。きのう掛布DCから言われて、今日やってみたら2本出た。離した方が力が入りやすい」と言っています。

「信頼を取り戻すために…」

相手がいなくなったので私とキャッチボールしてくれた西田選手。下手ですみません…
相手がいなくなったので私とキャッチボールしてくれた西田選手。下手ですみません…

西田選手は今成選手に代わって3回の守備から出場。8回に左前打を放ち「バッティングはいい感じできていると思います」とのこと。守備は宮崎に来て4失策で、前日はリフレッシュを兼ねて全体練習にも参加していませんでした。「4つもエラーして、周りからの信頼がなくなってしまった部分もある。3年目なのに、こんなんじゃダメですね…。とにかく一生懸命、必死にやるしかない。技術的には、足が止まっているのが一番の原因。足でボールを捕る、という意識でやっていきたい

西田選手はきょう原口選手のミットを借りて、ファーストを守ります。SOKKENスタジアムでの日本ハム戦、岩本投手の先発で試合が始まりました。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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