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鳴尾浜で8号を含む3安打 陽川選手が2ヶ月ぶりの1軍へ!《8/16 阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
鳴尾浜では6月1日の6号以来のホームラン。今季8号を放った陽川選手。次は1軍で!

きょう17日の鳴尾浜は終盤に大盛り上がりだったことでしょう。きのうは1点及ばず敗れたウエスタン・ソフトバンク戦。きょうは3対0とリードされて迎えた8回に西田選手のタイムリー二塁打、9回に板山選手の2点タイムリー三塁打で追いつき、延長10回にまた西田選手が今度は今季1号ホームラン!これで4対3とサヨナラ勝ちしました。延長ながら3時間2分で、体にも優しく、そしてとっても嬉しい試合ですね。見に行けなかったことが悔やまれます…。

急きょサードの守備についた上本選手。
急きょサードの守備についた上本選手。

きょうご紹介するのは、きのう16日の試合結果です。ルーキー・望月投手は初めて7回を投げ切りましたが、自身のエラーから失った4点(自責は1)を悔やむ内容。打線は小宮山選手と陽川選手にホームランが出たものの、他は押し出しの1点だけ。なお視察に訪れた金本監督の意向と思われるシート変更が試合開始時にあり、上本選手がセカンドからサードへ、陽川選手がサードからファーストへ、坂選手がファーストからセカンドへ移りました。

《ウエスタン公式戦》8月16日

阪神-ソフトバンク 25回戦 (鳴尾浜)

ソフ 002 101 000 = 4

阪神 000 011 100 = 3

◆バッテリー

【阪神】●望月(4勝3敗)-榎田-福原 / 小宮山-岡崎(8回~)

【ソフ】○大隣(5勝6敗)(6回)-星野(1回)-S嘉弥真(2勝2敗10S)(2回) / 斐紹

◆本塁打 小宮山1号ソロ、陽川8号ソロ(大隣)

◆二塁打 斐紹、上林

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

1]二三二:上本 (4-1-0 / 0-1 / 1 / 0) .314

2]右:俊介   (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .253

〃打左:緒方  (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .266

3]中:横田   (5-1-0 / 2-0 / 1 / 0) .276

4]三一三:陽川 (3-3-1 / 0-1 / 0 / 0) .291

5]指:梅野   (2-1-1 / 1-2 / 0 / 0) .241

6]左右:板山  (4-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .224

7]一二:坂   (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .174

〃打:ペレス  (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .302

〃遊:植田   (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .127

8]捕:小宮山  (3-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .236

〃捕:岡崎   (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .286

9]遊二:森越  (2-0-0 / 0-0 / 0 / 1) .215

〃打:柴田   (1-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .272

〃一:西田   (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .209

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率) 最速キロ

望月 7回 98球 (6-2-0 / 4-1 / 3.38) 151

榎田 1回 16球 (0-1-1 / 0-0 / 0.00) 140

福原 1回 16球 (1-0-0 / 0-0 / 4.33) 144

試合経過

中8日で先発した望月投手。
中8日で先発した望月投手。
榎田投手は8回1イニングを無失点。
榎田投手は8回1イニングを無失点。
8回からマスクをかぶった岡崎選手。
8回からマスクをかぶった岡崎選手。
9回は福原投手が抑えています。
9回は福原投手が抑えています。

望月は1回が8球、2回は10球でともに三者凡退という上々の立ち上がりでした。しかし3回、7斐紹と真砂に連打され無死一、二塁として、9番・古澤のバントを自身が捕り三塁へ送球。これがエラーとなって斐紹を還し、なおも無死二、三塁とピンチは続きます。そこへ1番・本多の打球をショートの森越が捕球エラー。無死満塁となって曽根の中犠飛でもう1点。

4回は1死から6番・釜元の左前打と、斐紹の右中間タイムリー二塁打で3対0とリードを広げられます。5回は三者凡退と抑えた望月。ところが6回は先頭の上林に一塁線を破る二塁打を許し、続く猪本のピッチャーゴロをまた三塁へ悪送球してしまいました…。これで上林が一気に生還して4点目。なおも無死二塁の場面は後続を断ち、7回は2死から曽根に左前打されるも小宮山の盗塁阻止により3人で片づけ、7回を投げ切っています。

8回は榎田と岡崎のバッテリー。先頭の江川にストレートの四球を与え、犠打で1死二塁としますが、あとは難なく抑えて無失点。9回の福原は1死から真砂に中前打され、犠打で2死二塁として、最後は本多を三ゴロに仕留めました。

小宮山選手は今季1号ソロ!監督も笑顔です。
小宮山選手は今季1号ソロ!監督も笑顔です。
陽川選手にも1が月ぶりの8号ソロが!
陽川選手にも1が月ぶりの8号ソロが!
7回、代打の柴田選手が左前打で出て、
7回、代打の柴田選手が左前打で出て、
上本選手も左前打で続きます。
上本選手も左前打で続きます。

一方の打線は、1回2死から横田が右前打と盗塁(今季14個目、チーム最多)、陽川も左前打で続いたのですが…ホームを狙った横田はタッチアウト。2回は先頭・梅野の左前打のみ。3回は三者凡退。4回は横田がショート曽根のエラーで出て、陽川は左前打で無死一、二塁とチャンスを作るも後続を断たれて得点なし。

ようやく5回に、先頭の小宮山がレフトへ今季1号ソロを放って、3対1とします。1死後に上本が四球を選んで二盗(今季11個目、チーム2位)を決めましたが追加点にはつながりません。1点奪われ4対1となった直後の6回ウラ、やはり先頭の陽川がレフトへ今季8号ソロ。続く梅野が四球を選ぶも、3人連続でフライアウトに倒れ1点止まりでした。

7回は2人目の星野に対し、代打・柴田が粘って左前打、上本もフルカウントから左前打して無死一、二塁。2死後に陽川が四球を選んで満塁となり、梅野も四球で押し出し。これで4対3と1点差!しかし次の板山は初球を打って一ゴロ…3者残塁で1点及ばず。8回からは嘉弥真に3人ずつで抑えられて試合終了です。

技術不足…と肩を落とす望月

望月投手は7日のファーム交流試合・日本ハム戦(鎌ヶ谷)以来、中8日での先発でした。まず2つのエラーについて「焦ったっていうのもありますし。足が使えていなかった。技術不足というか…。いろいろ練習していくところですね」と反省しきり。金本監督を意識したかと聞かれ「意識は…していないです。ほんと、今の実力です」と、かなりへこんでいましたね。

7回を投げ自己最多タイの98球。最速は151キロの望月投手でした。
7回を投げ自己最多タイの98球。最速は151キロの望月投手でした。

投球内容を「ちょっと序盤は力が入っていた分、空振りさせるのも少なかったですし、打球の質というか、ちょっと飛ばされるのが多かった。後半は力を抜くとうしろにファウルとか、低めの見逃しとかがあったので。それを前半からやっていきたいです。後半はスピードが落ちたけど、球の質ってのは、ああいう感じで投げていくのがいいのかなって思いました」と振り返っています。

7回、2死から左前打された曽根選手への投球は3球とも135キロの変化球でした。あれは?「スプリットです。1球目がよかった。2球目はボール球にするつもりだったんですけど(ストライクに)。きょうは結構、多めにいきました」。4回の古澤選手から見逃し三振を奪った球も?「そうです」

それに関して「今週は、鎌ヶ谷でスライダーやカーブでカウントを取れなかったという反省を踏まえて練習していたんです。きょうもカーブで早めにカウントを取って、ってのをやっていたけど出来なくて。小宮山さんが『スプリットがいいから使っていこうか』と言ってくれたので多めに」という説明でした。

ウエートトレが終わった午後6時前にようやく話が聞けました。複雑な顔ですね。
ウエートトレが終わった午後6時前にようやく話が聞けました。複雑な顔ですね。

初めて7回投げきったことは収穫でしょう?「球数が100球いかなかったし、7回投げられたのは、はい。でも後半は140キロ前半の球も多くて。小宮山さんに『全球、全力できている感じがする』と言われました。それで『先輩にいろいろ聞いてやっていけばいい』って。自分の力感より、バッターを抑えられる方が大事なので。そこを意識していきたいです。やることはたくさん!」

掛布監督と久保コーチからの言葉

そんな望月投手について掛布監督は「楽しみな感じはあるけど、(きょうのミスは自分が)やるべきことのミスだからね。これは練習しかない。練習でできてゲームでできるようになるのは慣れもあるよね。彼も、守ることでのミスで考えが変わってくると思う。練習の中で緊張感を持つことで、今後プラスになればいい。あれがなければ勝っていたからね。あと、変化球の精度もまだまだだね」と話しています。

久保投手コーチは「これ(フィールディング)も含めてピッチング。もちろん、牽制やクイックはうまくなってきたけど、捕ってからボールを投げるのもね。練習の余地がまだまだある。“ボール遊び”がまだ下手ですね」と。ボール遊びとは、つまり“ボール自体の扱い”という意味のようです。

自身のエラーで失点。望月投手はこの表情…。
自身のエラーで失点。望月投手はこの表情…。

「今の子はスマホの扱いが上手でしょ?見なくてもタッチできるくらい。それと同じく常にボールを手で持って、部屋で放り上げたり、つかんだりして。ああいうのは、とっさのプレーだからね。予知しないところで起きる。ひとつのほころびから相手に『あ、下手だな』と思われて、そこをつかれてしまう」

7回を初めて投げ切ったことは良しとしても「本当なら、その前に降ろされるわな」と久保コーチ。確かに…。「あのプレー2つで負けたんだよ、と。あとを抑えたから余計に言われる。あれが大きかった、ってね。野球に対する執念、取り組み方、それを練習からやっていくことです」。監督やコーチの言葉は、19歳右腕が成長するために必要な教科書。覚えて、学んで、吸収して大きくなってください。

岡崎が復帰 板山はリベンジを

左手有鈎骨(ゆうこうこつ)骨折から1ヶ月、岡崎選手が実戦復帰しました。予定通り、終盤にマスクをかぶって打席にも立っています。試合後の練習を終えて引き揚げてきたところで話しを聞くと「まず、一日も早くと思っていましたが、本当にトレーナーさん方に協力していただいて、早く実戦に戻れたことを感謝しています」と、先週末と同じく最初に感謝の言葉でした。

左手有鉤骨骨折から1ヶ月で復帰!岡崎選手、おかえりなさい。
左手有鉤骨骨折から1ヶ月で復帰!岡崎選手、おかえりなさい。

試合の感覚に関しては「よくわからないけど、投げるピッチャーのことや、0点に抑えるとか、考えて配球する、しっかり準備するというのは、いつもと変わらないので」と言います。怖さは「特になかったです」、打席では「ピッチャーのの球が少し速く感じたり、思ったより差し込まれたのもあったので、まだまだ」とのこと。

掛布監督からバッティングでアドバイスを受けていましたね?「はい。しっかり下半身を使って打つようにと。最初、何度か指導していただいた時に教わったんですが、どうしても形が崩れたりしてしまうので、もう一度基本の形を」。この日の打席は嘉弥真投手が投げる146キロ~148キロの真っすぐ4球で、遊ゴロという結果。きっと、すぐに慣れてくるでしょうね。

7回2死満塁で一ゴロに…これを悔やむ板山選手。
7回2死満塁で一ゴロに…これを悔やむ板山選手。

また板山選手は、ちょうど帰りのタクシーに乗り込む掛布監督と遭遇し、挨拶のあと「あしたは打ちます!」と宣言。きのう16日は4打数ノーヒットで、とりわけ7回に押し出し四球で1点差となった2死満塁の場面を「きょう負けたのは僕のせいです」と猛省していました。公約通り、きょう17日は9回に2点タイムリー三塁打を放っています!これで追いつき、10回に西田選手のサヨナラホームランで勝ったわけですから、公約以上かもしれません。

3安打を放って2ヶ月ぶりの1軍へ!

最後に陽川選手です。きのうは7月12日の広島戦(由宇)以来となる8号ホームラン、さらに左前打2本の3打席連続安打と四球で3打数3安打1打点。「結果が出たのはきょうだけなので、あした以降も続けていこうと、いかなきゃいけないと思います」。そんな第一声でした。この日は金本監督が視察に訪れ、4回の攻撃まで見ていたとか。「特に意識はなく、普段通りです。知っていたけど気にはしていなかった」そうです。

久しぶりに出た1発で、少しホッとしたような笑顔にも見えます。
久しぶりに出た1発で、少しホッとしたような笑顔にも見えます。

ホームランは「インコースの球で、うまく反応できたってのはありました」というものの、今のバッティングの状態について尋ねたところ「そんなに良くもないかな。自分の中での感覚はまだまだですね」と陽川選手。掛布監督から指導を受けている左足の使い方は「しっかり踏み込んでいけるように、練習で確認してやっています。試合中は考えすぎたら自分のバッティングができなくなるので、試合では(打席に)集中して」とのこと。

6月の試合で打席を後ろから撮った際に、陽川選手はバットを振り出す左足を右足の方に引き寄せる感じで構えていたんですけど、今は普通に立っています。きっと、いろいろ考えて試しているのでしょう。

6月17日に撮った陽川選手の打席。少し左足を浮かせて右寄りに。
6月17日に撮った陽川選手の打席。少し左足を浮かせて右寄りに。
これは、きのう16日の写真。左足はそのままの位置ですね。
これは、きのう16日の写真。左足はそのままの位置ですね。

1試合3安打は7月8日のソフトバンク戦(鳴尾浜)以来。それに8月の成績はかなり心配な状況でした。2日から14日まで11試合に出場して35打数3安打1打点、打率.086。そのうち4日のオリックス戦(鳴尾浜)は代打でタイムリーを放っているので、先発出場した10試合で見ると34打数2安打0打点の打率.059…。まさに試行錯誤の夏と言えますね。

7月30日時点で.316あった打率も、.283まで下がっていたのです。きのう16日の3打数3安打で.291と少し上がり「あした以降も続けたい」と話していた矢先の昇格。その「あした以降」は、約2ヶ月ぶりに戻った1軍の場ということになりました。ファームの2ケタホームランも見たい気はするけど、1軍で打ってくれたら、それ以上の喜びはありません。

和製大砲・陽川尚将の夏はまだこれからです!

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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