Yahoo!ニュース

日本敗戦も「ワールドカップ出場は決まったも同然」の理由

小野寺俊明スポーツPRコンサルタント/スポーツ企画工房 代表取締役
ヨルダン アンマン市街地

3月26日に行われた2014ワールドカップブラジル大会アジア最終予選。グループBの日本はヨルダンと対戦し、1-2で敗れた。この結果、この日でのワールドカップ本大会の出場は決定しなかった。しかし、残り試合から勝ち点計算をしてみると、実は日本のワールドカップ出場はほぼ間違いないという状況にある。

◆各国の状況

オマーン:勝ち点6。残り2試合で連勝(勝ち点6)しても日本の勝点13を上回らない。

イラク:勝ち点5。残り3試合はオマーン、日本、オーストラリア戦。日本を上回るためには3連勝のみ(勝ち点9)

ヨルダン:勝点7。残り2試合はオーストラリア、オマーン戦。日本と勝ち点で並ぶには2連勝のみ(勝ち点6)。勝ち点で並んでも、日本とは得失点差が16もある。

オーストラリア:勝ち点6。残り3試合は日本、ヨルダン、イラク戦。日本と勝ち点で並ぶ、もしくは超えるには2勝1分(勝ち点7)か3連勝(勝ち点9)。オーストラリアが2勝1分以上の場合、ヨルダン、イラクの両方が、残り試合を全勝することはなく、日本の勝点13を超えられない(日本の2位以内確定)。

つまり、日本が2位以内に入れない条件は、以下の4つの条件が全て揃った時だけである。

・日本がオーストラリア、イラクに2連敗

・イラクがオマーン、日本、オーストラリアに3連勝

・ヨルダンがオーストラリア、オマーンに2連勝

・ヨルダンが日本との得失点差「16」を逆転(同じ得失点差なら総得点)

この4つの条件が重なることは、ありえないと断言してもいいだろう。つまり日本のワールドカップ出場は事実上決まったも同然なのである。

◆グループB 順位表(3月26日終了時点)

1位 日本 勝ち点13 得失点差+10(6試合/4勝1分1敗/得点14・失点4)

2位 ヨルダン 勝ち点7 得失点差-6(6試合/2勝1分3敗/得点6・失点12)

3位 オーストラリア 勝ち点6 得失点差±0(5試合/1勝3分1敗/得点6・失点6)

4位 オマーン 勝ち点6 得失点差-3(6試合/1勝3分2敗/得点6・失点9)

5位 イラク 勝ち点5 得失点差-1(5試合/1勝2分2敗/得点4・失点5)

※勝ち点が同じ場合は以下の優先順位で決定

1 グループ内での得失点差

2 グループ内での総得点

3 当該チーム間での勝ち点

4 当該チーム間での得失点差

5 当該チーム間での総得点

◆今後の試合日程

6月4日(火):日本 vs. オーストラリア、オマーン vs. イラク

6月11日(火):イラク vs. 日本、オーストラリア vs. ヨルダン

6月18日(火):ヨルダン vs. オマーン、オーストラリア vs. イラク

スポーツPRコンサルタント/スポーツ企画工房 代表取締役

「スポーツPRコンサルタント」「スポーツWebサイトプロデュース」「スポーツライティング」を行う株式会社スポーツ企画工房代表取締役。スポーツ団体や選手、テレビ局のスポーツサイトを数多く立ち上げたほか、スポーツ団体やチームの運営・広報、SNSやWeb戦略のアドバイザーを務める。また、プロバスケットボール「bjリーグ」や卓球「Tリーグ」の設立に関わった。2006年から11年までは中央大学商学部客員講師としてスポーツビジネスを教えた。

小野寺俊明の最近の記事