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【クラスを超えた走り】320ccエンジン搭載の「YZF-R3 ABS」が国内投入!

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト
YAMAHA YZF-R3 ABS

ヤマハは320ccの水冷直列2気筒エンジンを搭載したグローバルモデル「YZF-R3 ABS」を4月20日から国内で新発売する。「YZF-R3 ABS」は、「YZF-R25」をベースに排気量をアップし、日常域での扱いやすさはそのままに、より優れた走行性能が楽しめるモデルとして開発。

YZF-R シリーズの DNA を受け継ぐ精悍なスタイリングや320ccエンジンによる高揚感あるフィーリング。爽快な走行フィーリングを支える軽量フレームとロングリアアーム、快適なライディングポジションなどが特徴となっている。なお、本モデルではブレーキ操作をサポートするABSを標準装備として安全性を高めている点も見逃せないポイントだ。

気になるスペックだが、すでに昨年末から国内発売されている「YZF-R25」との大きな違いはエンジンである。R25のユニットをベースにボアを拡大し、68.0×44.1mmのボア・ストローク、11.2:1の圧縮比から31kW(42PS)/10,750rpmの最高出力、30N・m(3.0kgf・m)/9000rpmの最大トルクを発揮。ベースとなった「YZF-R25」は27kW(36PS)/12000rpmの最高出力、23N・m(2.3kgf・m)/10000の最大トルクという値と比較しても、ピークパワーは6psアップ、トルクでも約3割増しと大幅にパフォーマンスを底上げしているのが分かる。

またA/Cファンネル長、エキゾーストパイプ長、スロットルボディ(ISCセッティング)、ECUのセッティング等もR3専用に最適化。軽量ボディとの組合せとも相まって、高速域でのゆとりある加速力、高速巡航時の安定性・低振動化などに貢献している。

一方、車体関係はフレームや前後サスなどの足回りを含めてR25と共通で、車体のディメンションやシート高なども同スペックとなっている。つまり、R3をひと口に言えば、R25の車体に320ccのエンジンを積んだモデルということ。走りの性能ではすでに高い評価を得ているR25のスケールアップモデルということで、R3のポテンシャルも大いに期待できそうだ。

なお、メーカー希望小売価格は631,800円(消費税込み)。製造はヤマハのグループ会社 PT. Yamaha Indonesia Motor Manufacturing (YIMM)が行い、日本での年間販売計画1,000台となっている。

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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