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新型「CBR1000RR」の発表近し!? ホンダが2017モデルのティザーサイトを公開

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト
ドロドロに溶けたタイヤが意味するものは!?

ホンダは今秋に発表を予定している2017年発売の大型二輪モデルの新しいグローバルコミュニケーションサイト「Honda Moto 2017」を開設した。

このサイトでは2017年モデルを中心として6つのモデルに着目。それぞれのモデルのキャラクターを象徴する主人公を通じて、その新型車両の持つ世界観を短編ドラマ仕立てで紹介する内容となっている。

海外モーターサイクルショーで順次公開される新型

ホンダではこれにより、「ニ輪車のあるライフスタイルを提案することで、お客様に製品のより具体的なイメージを持っていただくとともに、Honda二輪ブランドの向上を図る」としている。

同サイトではすでに2017年モデルの正式発表前ティザーサイトとして9月20日に一部を公開していて、ドイツで10月4日に開幕するインターモト(ケルンショー)のプレスデーを皮切りに、11月10日からのEICMA2016(ミラノショー)、続く11月18日からのIMS Long Beach(ロングビーチショー)で順次その全容を公開していく予定だ。

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映像の主人公から想像されるモデルとは?

さて、ここまではホンダが発表済みの公式リリースを要約したものだが、ユーザーとしては実際にどんなニューモデルが出てくるのかが最大の関心事であるはずだ。同サイトを覗いてみれば分かるが、6モデルのうち3モデルはすでに正式発表になっている。

それは、先日発表されたばかりのアドベンチャーテイスト満載のコミューター「X-ADVと今春から国内でも絶好調のセールスを記録している新型「AFRICA TWIN」、そして8月にフルモデルチェンジしたモトクロス競技専用モデル「CRF450R」である。

ティザー動画では登場する主人公6名の後ろ姿もチラッと映るが、それぞれロードレーサー、オフロードライダー、旅人風、女性、スーツ姿、都会の若者など個性的で、彼らのいで立ちからも新型モデルのタイプが何となく予想できそうだ。

「Total Control」を掲げたCBR1000RR

今回、「X-ADV」に続いてティザー動画の第一弾がリリースされたのは「Total Control」をキーワードに掲げるモデルだ。この言葉は歴代のCBRシリーズに使われてきたコンセプトであり、それが示しているのはまさしくCBR1000RRの次期モデルである。

ちなみに「トータルコントロール」とは絶対パワーや最高速ではなく、トータルパッケージとしての速さ、ライダーが意のままに操る喜びを堪能できる性能を意味するものだ。

CBR1000RR 現行モデル
CBR1000RR 現行モデル

動画ではサーキットを全力走行するシーンがライダー目線で再現され、高鳴る心臓の鼓動とともにドロドロに溶けたハイグリップタイヤが映し出されている。

そして、エンディングに「Sharper than ever(かつてない鋭さ)」のキャッチ。より戦闘力をアップさせた新型CBRが登場することは間違いないだろう。

映像に写るコースは「ハーフウェット」。その意味するところは・・・。

独断で分析するに、パルスの整った甲高いエキゾーストノートからエンジンはCBR伝統の直4で、ハーフウエット路面の立ち上がりでの僅かな回転数の乱れからトラクションコントロールシステムを採用していることが推測される。

また、海外メディアなどの情報を総合すると、2017年型CBRは現行モデルを踏襲しつつも、鈴鹿8耐マシンにも搭載されていたライドバイワイヤなどの電子デバイスを導入するものと思われる。よりライダーをサポートする形でCBRのコンセプトである「Total Control」を表現してくるに違いない。

さらに「Always The ONE」も気になる

そして、インターモトでの発表を予告しているもうひとつの注目モデルが掲げるキーワードは「Always The ONE」。これは直4ネイキッド、CBシリーズのコンセプトである。

となると、ホンダの二大フラッグシップが今回モデルチェンジしてお披露目という可能性もあり、ホンダファンならずとも興奮してしまうビッグニュースと言えるだろう。

今から10月4日のケルンショーでの発表が楽しみだ。

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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