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FB五郎丸、右肩鎖関節脱臼で来週手術と発表。今季の復帰は絶望的で6月のテストマッチも欠場へ

斉藤健仁スポーツライター
サンウルブズ戦で負傷したFB五郎丸。6月のテストマッチへの出場も難しくなった(写真:アフロ)

5月22日、前日、日本代表FB五郎丸歩が所属するレッズは日本チームのサンウルブズに35-25で勝利したが、後半17分に交替した五郎丸のケガの状況を公式HPで発表した。五郎丸は右肩鎖関節の脱臼で、来週には手術の予定しており、12週間は試合に出られない見込みだという。

残念だが、五郎丸は6月のテストマッチ3試合、そして7月のスーパーラグビーの残り3試合への出場は絶望的になってしまった。

◇後半17分、タックルして途中交替していた

サンウルブズ戦、FB五郎丸は今シーズン3試合目の先発で、ワールドカップでチームメイトだった日本代表選手が多く所属するサンウルブズ相手に、冷静にゴールを決めて、5本のプレースキックを蹴り、2本のPG、2本のゴールを決めて10得点を挙げていた。

そして迎えた後半17分、サンウルブズの身長198cm・体重118kgの巨漢フランカー、リアキ・モリがグラウンディングしようとした時、タックルに行き、右肩を負傷した。試合後、FB五郎丸は「一番チームの後ろにいるので、負けたくない思い」だったとそのときの思いを語り、ケガの状況については「ノープレブレム」と英語でコメントしていたが……。

※五郎丸のタックルシーンは1:50頃

◇スーパーラグビーだけでなく代表戦も欠場へ

ただ、試合から一夜明けて精密検査をしたところ、予想以上の重傷だったというわけだ。FB五郎丸はレッズの公式HPを通して、下記のようにコメントした。

「レッズのチームメイトと残りのシーズンをプレーできなくてがっかりですし、6月の日本代表のテストマッチを欠場しなくてはできなくなることはとても残念です。オーストらラリアではすばらしい時間を過ごしてきましたが、今は、回復のために一生懸命やるだけです」(五郎丸)

来週には手術の予定しており、12週間は試合には出場できない見込みだという。そのため6月、日本代表としてカナダ戦、スコットランド戦(2試合)の計3試合のテストマッチへの出場、さらに7月のスーパーラグビー(ブランビーズ、チーフス、レベルズ)3試合への出場は難しくなった。

その結果、五郎丸のスーパーラグビーの初挑戦は、12試合で3試合に先発し、7試合途中交替での出場で、8PG2ゴールを決めて、28得点となった。

◇来季の移籍にも影響があるかも?

同日、五郎丸は公式ブログで、決定的と報道されている、来シーズンのトゥーロン(フランス)への移籍についてもコメントした。

「数日前から一部報道により、今後の進退について噂されてますが、まだ検討中で、決定事項は何もありません。サンウルブズ戦前の大事なタイミングだったので、コメントするのが遅くなりましたが、今後の進退については、決まり次第、オフィシャルサイトにて正式に発表させていただきます」(五郎丸)

もしかしたら、今回のケガにより、決定的だった移籍にも影響がでるかもしれない。FB五郎丸の元気な姿はいつ、どこで見ることができるのだろうか。

スポーツライター

ラグビーとサッカーを中心に新聞、雑誌、Web等で執筆。大学(西洋史学専攻)卒業後、印刷会社を経てスポーツライターに。サッカーは「ピッチ外」、ラグビーは「ピッチ内」を中心に取材(エディージャパン全57試合を現地取材)。「高校生スポーツ」「Rugby Japan 365」の記者も務める。「ラグビー『観戦力』が高まる」「ラグビーは頭脳が9割」「高校ラグビーは頭脳が9割」「日本ラグビーの戦術・システムを教えましょう」(4冊とも東邦出版)「世界のサッカー愛称のひみつ」(光文社)「世界最強のGK論」(出版芸術社)など著書多数。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。1975年生まれ。

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