「通話料半額」は本当なのか?楽天でんわを使ってわかった注意点

楽天より「通話料が半額になる」という触れ込みの電話サービスがリリースされました。

フュージョン「楽天でんわ」 スマホ通話料30秒10.5円に

楽天子会社の通信会社フュージョン・コミュニケーションズは5日、スマートフォン(高機能携帯電話)の通話料金が現行の半分の30秒で10.5円となる通話サービス「楽天でんわ」を始めたと発表

出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131205-00000010-fsi-bus_all

仕組みとしては今までもあった「マイライン」と同じ。しかしそれをスマートフォンアプリから使えるようにした点が新しいと言えるでしょう。インターネット回線ではなく電話回線を利用するため、050plusなどのサービスとは異なり、普段使っている電話番号が相手に通知されるとのことです。

楽天でんわは、フュージョンの電話回線を経由し、携帯事業者の回線に転送することで通話ができる。つまりドコモユーザーはドコモの回線、auユーザーはKDDIの回線で通話ができるので、パケット通信を利用するVoIPアプリよりも通話品質の面で安心できる。もちろん、携帯電話以外の固定電話にもかけられる。

発信時には「0037-68」のプレフィックスが付加されるが、着信先には自分の電話番号のみが表示されるので、「専用アプリを用いること」以外の使い勝手は変わらない。ただし海外への通話と、海外からの通話はできないようになっている。

電話回線はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセス、ウィルコムの5社すべてが対象となり、フュージョンが各キャリアに接続料を支払うことでサービスが成り立っている。

出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131206-00000005-zdn_m-prod

「これは非常に良いサービスなのでは?」と思って早速使ってみたのですが、詳しく見てみると何点か問題があることがわかってきました。

そこで大手メディアが報じていなかった、注意点について書いておきます。

ちなみにこれから解説することは、マイラインの仕組みをご存知の方にとっては今更な話です。「マイラインって何?」という方は、ご覧ください。

◎「半額」となる基準の金額がそもそも高い

ソフトバンクで言うところのホワイトプラン(1分40円程度)などと比較すれば半額になるのですが、ダブルホワイト(月額980円で1分20円程度)などのプランに入っている場合、節約効果はありません。

(実際やるかどうかは別として、ダブルホワイトを解約するなら確かに節約効果はあります)

また、050plusと比較した場合はむしろ割高になってしまいます。(固定電話をかけた場合はもちろん、携帯電話にかけた場合でも)仕組みは全く異なりますが、050plusと比較されることは避けられないでしょう。

050plusは携帯電話にかけた場合1分16.8円、固定電話にかけた場合3分8.4円です。普段の電話番号をそのまま使えるというメリットは大きいかもしれませんが、すでに050plusを利用しており、通話品質に満足している方にとっては、利用価値は低いかもしれません。

◎同キャリア同士の無料通話が適用されない

ソフトバンクならソフトバンク同士、ドコモならドコモ同士、家族同士などで通話した時に一定の条件(料金プランや時間帯など)を満たせば通話無料となりますが、楽天でんわを利用した場合はそれが適用されません。

この部分、マイラインの仕組みを知っていれば周知の事実なのですが、その仕組みをわかっていない方は、注意してもらえればと思います。

相手の携帯電話がドコモか、auか、ソフトバンクかをチェックしてから電話しなければ損してしまうかもしれないので、使いドコロは難しいでしょう。無料通話を使い分けるための機能は用意されていますが、手動での設定が必要です。

◎発想は面白いが…

発想は非常に面白いのですが、あと一歩工夫しなければ業界標準のサービスにのし上がることは難しそうです。

例えば、技術的にできるかどうかは無視して書きますが「相手のキャリアを自動判別して、楽天でんわ(フュージョン)を経由した方が安くなる場合にだけそちらの回線を使う」…というような振り分けがアプリ側でコントロールできるなら、非常に有用なサービスになると思います。

(もちろん、通話料が050plusなどの競合アプリ並みに引き下げられれば尚良しです。)

技術的に難しいことは重々承知していますが、楽天でんわの公式アカウントによると、現在実装検討中のようです。

まずは飛びついて登録してみましたが、個人的な印象として実際に使うかどうかは、今後のサービス改善次第だと思っています。

ただ楽天自身のサービス改善、あるいは競合他社からさらに改善されたサービスがリリースされることも今後期待できるのではないでしょうか。仕組み自体は非常に良いサービスだと思いますので、改善に期待しています。

【補足事項】

何点か補足させていただきます。

◎無料通話リストを作成する機能自体はある

言及していなかったのですが「手動で」無料通話リストを作成する機能はついているため、家族やよく電話する友人など「同キャリア」だと把握している方をそのリストに登録するだけなら、そんなに大変なことではありません。ただ、そのリストはあくまでも手動で作らなくてはいけません。

携帯のメールアドレスを登録している方であればアドレスのドメインを見て判別することは出来るかもしれませんが、仕事の関係で、電話番号しか登録していない方、PCのメールアドレスで普段からやりとりしている場合はそういうわけにも行きません。

アドレス帳に数百~千件と情報が登録している中で、1人1人無料通話リストに登録していくのは、なかなか難しいことであると感じています。

(リストに登録しなくても使い分けられるのは事実ですが、使い分けをすること自体を手間に感じるかどうかはその人次第かと思われます。)

「その手間を惜しむ人は、恩恵を受けられない」と指摘をいただきましたが全くもって仰るとおりであり、自分はその手間をかけたくないと考えていたため、そのような書き方になっています。

◎仕組み・通話品質が全然違う

楽天でんわは、「マイラインの仕組みをアプリ経由で使えるようにした」というものです。

050plusなどのサービスと今回のフュージョンの回線を利用したサービスではそもそもの仕組みが全く異なり、多くの場合において「通話品質」に差があることは事実です。050plusの通話品質に満足できない方にとっては、楽天でんわが有力な選択肢になるかもしれません。

【続】"楽天でんわ"記事についての補足と期待について