アメリカ国外でも利用者が増加する「Netflix」加入者6,917万、それでもまだアメリカが6割強
2015年9月から日本でもサービスが開始された動画配信サービスを提供しているNetflixは2015年10月14日に第3四半期(2015年7~9月)の業績を発表した。
売上高は全世界で前年同期比29%増の15億8,100万ドルだったものの、海外市場の開拓やコンテンツ費用がかかり、純利益は前年同期比51%減の2,940万ドルだった。
■加入者は増加。まだアメリカが62%を占めている
Netflixの加入者は全世界で増加している。日本でもサービスが開始されたが、今月にはスペイン、イタリア、ポルトガルでもサービス提供を開始する。欧米を中心に既に50か国以上でサービスが提供されているが、全世界の利用者6,917万人のうち62.4%にあたる4,318万人がアメリカの利用者である。それでもアメリカでの利用者増は88万人で、当初予測の115万人を下回った。
■コンテンツ充実によるコスト高と利用料値上げ。映画館との同時公開
コンテンツにコストがかかることからNetflixではアメリカを含むいくつかの国で、値上げを行った。アメリカでは現在の月額7.99ドルのコースから9.99ドル、または11.99ドルに値上げする。コンテンツの充実が利用者からの要望で一番多いことから、Netflixとしてもお金をかけてでもコンテンツを集めなくてはならないが、それにはコストがかかり、利用料金は値上がりしている。これからも世界中の利用者の要望に応えていくには、コンテンツのコストは嵩んでいくだろう。
10月16日からNetflixはアメリカの映画館でオリジナル作品の上映とネットでの同時公開を開始した。映画のネット配信は通常、劇場公開より遅れて配信されるが、映画館と同時に公開したことに映画館は客足を奪われるということで反発している。たしかに映画館の危機感は理解できるが、Netflixとしても、コンテンツを充実させることによって、利用者の満足度向上による繋ぎ止めのためにはなりふり構わってはいられないのだろう。