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「Ponta」インドネシアで会員数700万人を突破:提携店舗は12,180店、最大級ポイントカードに

佐藤仁学術研究員・著述家

ロイヤリティ マーケティング(LM)の運営する共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」は、 インドネシアにおけるPonta会員数が700万人を突破したと発表した。日本ではローソンなどで利用できて、7,200万人の利用者がいる、お馴染みの「Ponta」カードである。日本以外で「Ponta」が提供されているのは、インドネシア、台湾である。

■インドネシアで12,180店舗で利用可能

日本では2010年3月より提供している「Ponta」だが、インドネシアでは2015年2月より、 LMの現地事業パートナーである共通ポイント事業会社PT. Global Loyalty Indonesiaを通じて「Ponta」サービスを本格展開をしてきた。そして2015年12月、インドネシアにおいて「Ponta」は、ミニマートの「Alfamart」、レストランチェーンの「SOLARIA」、インドネシアで大人気のJKT48の広告でお馴染みの「ローソン」など提携社6社8ブランドの12,180店舗でサービスが利用可能となり、インドネシア全域をカバーする最大級のポイントサービスに成長した。1年足らずで「Ponta」はインドネシア市場で大きく成長した。

日本での「Ponta」利用と同じようにカードを提示することによって、コンビニなどの店舗でポイントが付与される。また、インドネシア独自の取り組みとして、Pontaカードを提示するだけで、映画館や遊技場などの施設で、優待や割引が受けられることも人気の秘密だ。この独自のサービスを提供する「キャンペーンパートナー」が10施設あり、今後も導入施設を拡大していくとのことだ。

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■成長期待されるインドネシアのポイントカード市場

また、12,180店舗という利用可能な店舗の多さだけでなく、日本でもお馴染みの「たぬき」のキャラクターもかわいくて、インドネシアで「Ponta」が受容されている要因であろう。

インドネシアにおける「Ponta」サービスは、2015年度中に8社10ブランドの展開を予定しており、Ponta会員1,000万人の獲得を目指している。人口2億5,000万人以上のインドネシアはまだまだこれからも成長の余地が大きい市場だ。日本でも多くのポイントカードが乱立しているが、そのような状況はインドネシアでも同じである。「Ponta」はインドネシアで最大級のポイントカードまで成長したが、インドネシアでも多くの店舗がポイントカードを発行しており、クーポンや割引が大好きなインドネシア人の財布の中はポイントカードでパンパンである。

日本でのポイントカードのノウハウや知識とインドネシア独自のサービス提供によって、これからも「Ponta」のインドネシア市場での大きな成長が期待される。

なお日本のPontaカードをインドネシアで利用することはできない、またインドネシアのPontaカードを日本で利用することもできないので注意が必要だ。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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