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LINE障害「LINEだけに依拠しないでもいいように」代替コミュニケーション手段の確保を

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:ロイター/アフロ)

2016年3月11日17:45から19:58までの約2時間15分間、LINEで障害が発生した。メッセージの送受信や通話機能などが使えなくなった。LINEは全世界で2億人以上、日本で6,800万人以上が利用している。

登場5年で日本のコミュニケーションのプラットフォームとなったLINE

LINEがシステム障害で利用できなくなった3月11日は、東日本大震災からの5年目で14:46には日本中の多くの職場や学校で黙祷が行われていた。その3時間後にLINEが利用できなくなった。金曜の夕方から夜にかけてLINEが利用できなくて、連絡ができなくて、待ち合わせやコミュニケーションで困った人も多かっただろう。

5年前の3月11日の東日本大震災の時には、電話がつながらないけど、メールやTwitter、FacebookはなどのSNSは利用できるということで、ネットが電話の代わりに利用されて、安否確認に大いに役立った。TwitterやFacebookで自分や周辺の情報を世界中に写真や動画で発信したり、メッセージ機能で個別に連絡を取り合っていた。SNSが震災時の安否確認に役立った世界初の事例として海外からも注目された。

東日本大震災時にはまだLINEがなかった。東日本大震災から3か月後の2011年6月からサービスを開始した。また震災直後ということもあり、相手がメッセージを読んだ、つまり相手の無事を確認できる「既読」機能も搭載した。「既読」機能は現在ではFacebookメッセンジャーなどでも活用されている。

そのLINEは今年2016年3月11日には「緊急時に役立つLINEの使い方」というリーフレットを作成してオンラインでも配布していた。「緊急時に役立つLINEの使い方」は、災害や事故などの緊急時に、LINEで家族や友人、知人と円滑に連絡を取り合う方法や、正確な情報をいち早く収集する方法などをまとめたリーフレットである。しかしその3月11日にLINE自身が利用できなくなってしまい「LINEが利用できなくて緊急事態」という状況になってしまった。

LINEだけに依拠しないでもいいように代替ツールの確保

スマホの急速な拡大に伴って、2011年6月に登場したLINEは日本中の誰もが利用するコミュニケーションのプラットフォームとなった。「LINEする」という言葉が日常生活、メディアの中でふつうに使われるようになった。日本だけでなく台湾、タイ、インドネシアなどでも人気があり、世界で2億人以上が利用している。

そのLINEが利用できなくなって困った人も多かった。LINEの連絡先しか知らなく、電話番号やメールアドレス、SNSなど他の連絡手段を知らないので、LINEが利用できなくなってしまうと、どうやって連絡をしたらいいのかわからずに困った人も多かっただろう。

LINEが利用できなくても、電話番号やメールアドレス、FacebookやTwitterなど他にコミュニケーションできる手段を確保しておいた方がよいと思った人も多かっただろう。

世界中で2億人以上が利用しているとはいえ、LINEは民間企業が提供する無料のサービスである。今回は障害による一時停止だが、いつサービスそのものがなくなるかもわからない。LINEはメッセージアプリとして日本では最大級だが、世界規模で見たらWhatsAppは10億人以上、Facebookメッセンジャーは9億人以上の利用者がいる。メッセージアプリは競争が激しく新たに登場しては、すぐにサービスを停止してしまうメッセージアプリは日本や海外でも非常に多い。LINEだけに頼らないで、LIENが利用できなくなった時には、他にも連絡が取れる手段を日ごろから確保しておきたいものだ。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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