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インドのKFC:スマホを充電できるボックス「Watt a Box」チキンと一緒にバッテリーも!

佐藤仁学術研究員・著述家

インドのケンタッキー・フライド・チキン(KFC)で、お持ち帰り用のボックスでスマホを充電できるボックス「Watt a Box」を2016年6月から販売している。ボックスだけで購入するのではなく、ボックスにはチキンやドリンクなど5つの商品が入っている、いわゆる「5-in-1 Meal Box」だ。

ボックス「Watt a Box」にバッテリーがついており、USB接続をするだけでスマホの充電が可能だ。このバッテリーは取り外しが可能なので、食べ終わって、ボックスは捨ててしまってからもスマホ充電用のバッテリーとして利用できる。デリーとムンバイの一部の店舗での限定商品で150ルピー(約300円)だ。

「どうせ食事するなら、スマホ充電ボックスがあるKFCにしよう」という客を取り込むことも期待できる
「どうせ食事するなら、スマホ充電ボックスがあるKFCにしよう」という客を取り込むことも期待できる
ボックスの中には商品も入っている
ボックスの中には商品も入っている

スマホ充電は死活問題

インドでは地場の新興メーカーから格安のスマホも多く登場しており、急速にスマホが普及しており、あらゆる場所で誰もがスマホを利用している。インド人は平均して1日に169分(2時間49分)、スマホを利用しているそうだ。また2016年4月の調査によるとインド人の女性の71%、男性の60%が食事中にスマホを見ているそうだ。

インドでは新興メーカーからの格安スマホは30〜70ドル程度で、バッテリーが長持ちしないものが多い。動画視聴などでずっと利用しているとあっという間に電池がなくなってしまう。友達や家族とのやり取り、仕事の連絡においてもスマホは欠かせなくなっており、そのためインド人にとってスマホの充電は重要で死活問題だ。

KFCインドのチーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)のLluis Ruiz Ribot氏は「インド人は、毎日多くの時間をスマホを見ているから、スマホのバッテリーがなくなるなんて悪夢だ。もうこれからはそのような心配をしなくてもすむ」とコメントしている。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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