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インドネシア:学校では「ポケモンGO」禁止、大臣が通達「勉強に集中しなくなるから」

佐藤仁学術研究員・著述家

もう飽きてしまって、やめている人も多いが、世界的に「ポケモンGO」が大流行だ。インドネシアでも「ポケモンGO」は大人気で、子供たちが学校でも「ポケモンGO」に夢中だ。

「勉強に集中しないから」学校では禁止、大臣が通達

そのインドネシアで、子供たちがあまりにも「ポケモンGO」に夢中になって、学校でもスマホでポケモンのキャラクターばかりを追っていて、勉強に集中していないとのことから、女性能力活性・児童保護大臣のYohana Susana Yambise氏が『学校では「ポケモンGO」を禁止する通達を出す』予定だ。具体的な発効日は明らかにしていないが、早いうちに出すそうだ。

学校の先生の経験もあるパプア人女性初の大臣として有名なYambise氏は「ゲームのやりすぎは、子供たちの精神にもよくないし、怠け者になりかねない。早いうちに予防が必要だから通達を出す。ゲーム以外に他の楽しみを見つけてほしい」とコメントしている。実際に多くの学校で「PokemonNO GO」といったポスターが掲げられている。

学校の外でのゲームは禁止していない
学校の外でのゲームは禁止していない

日本でも総務省や消費者庁が一般的な注意喚起は行っているものの、これらには一切の法的拘束力もないし、国として学校でのゲーム禁止のような通達は出していない。

インドネシアでは、特にジャカルタのような大都市では子供にもスマホは普及しており、多くの子供たちがスマホに夢中になっているから「ポケモンGO」も大人気だ。今回の通達も「学校ではゲーム禁止」であって、学校外でのゲームは禁止してないし、そこまではできないだろう。よほど多くの学生が学校で「ポケモンGO」に夢中になっていて、勉強に集中できなくなっているのだろう。

インドネシアでは若者に「ポケモンGO」が大人気で、どこに行けばどのようなキャラクターがいるという情報がTwitterやFacebook、YouTubeなどSNSで大量に発信されている。さらに子供だけでなく大人にも「ポケモンGO」は大人気で、先日もインドネシア政府が軍人や警察、公務員は「仕事中のゲーム禁止」を命じた

▼ジャカルタ近辺での「ポケモンGO」を紹介する動画

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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