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世界初、配達ロボットで出前をお届け!英国で実験

佐藤仁学術研究員・著述家

イギリスのJust Eatが世界初となるロボットでの出前配達の実験を2016年12月に開始した。ドローンでの空からの宅配は世界中で実験が始まっているが、地上を走って来る配達ロボットでの出前は世界初らしい。ロボットはStarship technololgyが開発した。

スマホで注文、ロボットが配達

信号も判断して走行
信号も判断して走行
料理をロボットに積むレストラン
料理をロボットに積むレストラン

ロボットといっても、ペッパーのような人型ロボットではなくて、6つの車輪がついた小さな配達車。利用者がスマホで注文して、Just Eatが提携している店舗で料理を作って、ロボットに積んで、自動運転のロボットが利用者の家の前まで配送する。ロボットは歩道を走っており、動画を見ると信号ではちゃんと停止している。家の前に到着すると利用者にはスマホで料理の到着を知らせるという仕組みだ。利用者が料理を受け取るとロボットは店舗に戻っていく。既に5,000マイル(約8,000キロ)以上の走行をしており、40万人以上の人と会っているがまだ事故は起きてないそうだ。具体的な商用開始時期は未定だが2017年もロボットでの配達試験のエリアを拡大していくとJust EatのGraham Corfield氏は語っている。

上空からの配達よりも利便性大

家の前に到着するとスマホでお知らせ
家の前に到着するとスマホでお知らせ

Just Eatは多くのレストランと提携していて、利用者は自分が食べたい料理店から出前をとることができるアプリのようで、今回ロボットでの出前をしたのはトルコ料理店Takzim Meze。マネージャーのAna Maria Stingaciu氏は「ロボットが配達してくれる初の店舗になれたことを誇りに思う」と語っていた。

ドローンでの配達の実験も進んできているが、ドローンで上空からの配達の場合は料理を届ける際にそこそこのスペースが必要だ。そのため配達できるエリアや家も限定されてしまうだろうが、地上を走行するロボットは家の前でちゃんと止まってくれる。

これからはもう人が出前を配達する時代ではなくなってくる。ロボットなら疲れ知らずでいつでもどこでも運んでくれるし、人件費がかからないから料理も安くなるだろう。

下記に動画もあるので掲載しておく。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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