京都でクレーン車運転中に「ポケモンGO」で女性死亡事故
2016年9月に京都府長岡京市で、大型クレーン車を運転中にミニバイクの39歳の女性を死なせたとして自動車運転処罰法違反(過失致死)で起訴されていた47歳の男性が事故時に「ポケモンGO」をしていたことが明らかになった。NHKが報じていたので下記に引用しておく。
後を絶たない「ポケモンGO」での交通事故
警察庁によると「ポケモンGO」の配信が開始された2016年7月22日から2016年11月21日までの4か月間で、運転中の「ポケモンGO」操作による人身事故は17都道府県で26件発生しており、そのうち3件が死亡事故だ。2016年10月には愛知県一宮市で「ポケモンGO」をしていた運転手のトラックに小学生がはねられて死亡する事故もあり、遺族らが運転中のスマホ操作の厳罰化などの対策強化を訴えている。
重大な人身事故や死亡事故にならずとも摘発された件数はさらに多い。「ポケモンGO」が配信直後の2016年7月22日から27日までの6日間のでは運転中の「ポケモンGO」での摘発、信号無視などによる取り締まり件数が45都道府県で406件もあった。これらは氷山の一角で、実際には警察に摘発されないまでも運転中に「ポケモンGO」もしくはLINEやニュースチェックなどのスマホ操作をしている人は多かったのではないだろうか。
他にも公共交通機関であるバスの運転手が乗務中に「ポケモンGO」を操作していることが各地で発覚して会社が謝罪するケースも相次いでいる。まだ乗客が乗っているバスが事故に巻き込まれる大惨事は発生していない。国土交通省も2016年11月に、業務中の携帯電話・スマホの使用禁止の徹底について、バスやタクシーなどの関係団体あてに通知している。
「ポケモンGO」だけでなく運転中のスマホ操作は絶対禁止
「ポケモンGO」だけでなく、LINEやFacebookなどのSNSやニュースのチェックなど、運転中でも多くの人スマホが気になってしまうようだ。だが運転中のスマホ操作の危険度は「歩きスマホ」の比ではない。自分が事故で大怪我をするだけでなく、歩行者や同乗者を怪我させたり、死亡させてしまう恐れもある。実際に日本でも運転中の「ポケモンGO」による交通事故で相手を死亡させるという悲惨な事故が発生している。
国交省は「運転中のスマホ操作は『道路交通法で禁止されている極めて危険な行為』である」と指摘しているが、国交省に指摘されなくとも、運転中にスマホを操作していたらどのような惨事を招くかは想像できるだろう。死亡事故を起こしたクレーン車の運転手は信号で止まった時に「ポケモンGO」をしていたと供述しているようだが、信号で停止した後に前方をよく確認しないで発進して、停止中だったバイクにぶつかったそうだ。停止中でもスマホに集中していると、神経がまだスマホの世界にいっているので、信号が変わってからも周囲への注意が散漫になってしまうので非常に危険だ。
近い将来、人間の運転に頼らないで「人工知能による自動運転車の方が安心で安全」という時代がやってくるだろう。そうなれば自動車に乗っていても、運転は人工知能が行うので、人間は車内でスマホに集中していてもいいようになるだろうが、自動運転車の普及までにはまだ少し時間はかかる。しばらくは人間が自動車を運転しなくてはならない。自動車の運転をしている時は、スマホは絶対に触らないという当たり前のことを再認識した方が良い。