Yahoo!ニュース

「性的侮辱や脅迫を受けた」と韓国のツヨカワ女王が人気格闘技団体の内情を暴露!!

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(ペイレスイメージズ/アフロ)

韓国格闘技界でショッキングな泥仕合が展開されている。戦いのリングとなっているのは、韓国生まれの人気総合格闘技団体『ROAD FC』である。

『ROAD FC』は、韓国はもちろん中国でも興行を展開しており、2015年7月には日本の東京・有明コロシアムでも『ROAD FC 024 in JAPAN』を開催しているので、ご存じの格闘技ファンもいることだろう。

その『ROAD FC』に所属するソン・ガヨンがとんでもないことをぶちまけた。ソン・ガヨンと言えば、韓国で“美しすぎる格闘家”、“美貌の女戦士”と呼ばれてきた人気選手だ。

一見すると格闘家とは思えないルックスなのに、リングでは強くてアグレッシブ。格闘技界の“ツヨカワ女子”と言えばRENAが有名だが、言わばソン・ガヨンは“韓国のRENA”と言っても良いかもしれない。一時はテレビのバラエティ番組などにも引っ張りだこだったが、近年は露出が少なくなり、復帰が待望されつつあった。

(参考記事:事務所トラブル乗り越え復帰が待望される“美しすぎる格闘家”ソン・ガヨン

そのソン・ガヨンが『ROAD FC』に所属している間、性的侮辱や脅迫を受けていたことをとあるメディアとのインタビューで暴露したのだ。

それによると、ソン・ガヨンは『ROAD FC』のチョン・ムンホン代表から、「お前はソンサンナプせずに済んでいることを感謝しなきゃならないぞ」と言われたらしい。

ソンサンナプを漢字にすると「性上納」となる。日本風で言えば「枕営業」のことを指すが、ソン・ガヨンはその言葉に大きくプライドを傷つけられたという。

また、韓国ではタレントはもちろん、近年人気の“マッスル美女”などがラウンドガールを務めることでも話題になるが、選手であるにもかかわらず、無理やりラウンドガールも務めることを強要されたらしい。

(参考記事:マッスル美女と格闘技界の意外な相性!? 韓国ラウンドガール事情

それどころか、プライベートの性関係などを問われ、メディア操作して悪意のある記事をメディアに流し、それをネタに脅迫されたという。その一方で練習中には、「『ROAD FC』に所属している間は太るな」「手足がキングコングのようだ」と非難されていたというのだから驚きだ。

「私はスターや芸能人ではなく格闘技選手として『ROAD FC』に入ったのに…。アスリートなのに性的侮辱や脅迫を受け、羞恥心を感じてもここにいなければならないかと思うとおぞましく、それによってパニック障害も患いました」

その告白はあまりにも衝撃的で、韓国大手ポータルサイトのニュースランクキングでデイリー2位(2月8日付け)になったほとだが、当然『ROAD FC』のほうも黙ってはない。

さっそく公式見解を発表。「ソン・ガヨン氏はどんな理由であろうとまったく納得できないメディアプレーなどで虚偽事実を流布し、『ROAD FC』とチョン・ムンホン代表の名誉を毀損する悪意的な行動を続けている」として反論しているだけではなく、「ソン・ガヨン氏の虚偽事実を、事前の確認作業なしに報じた媒体の行為も厳重かつ深刻に受け止め、法的処置をとる」としているのだ。

ちなみにソン・ガヨンの暴露インタビーを報じたのは、男性誌『MAXIM KOREA』。日本では篠崎愛表紙完売伝説でも有名な雑誌である。

(参考記事:篠崎愛が表紙を飾って完売!! 衝撃の男性雑誌『MAXIM KOREA』とは?

アメリカの男性誌『MAXIM』の韓国版でもある『MAXIM KOREA』は、20~30代の男性をターゲットにファッションや恋愛に関する情報、セクシーなグラビア写真を掲載する人気の雑誌だが、最近では4パータン用意された品切完売のグラドル写真集が品切完売状態になるなど、日本同様に出版不況が続く韓国でも勢いがある出版社である。

そんな出版社も巻き込んで、“美貌の女戦士”と人気格闘技団体が全面対決。法的に争うことなれば、ますます「言った、言わない」の“泥仕合”になることは確実だが、『ROAD FC』が負ったダメージは大きいと言わざるを得ない。

まして明日2月11日にはソウルで『ROAD FC 036』が開催される。今回も人気モデルのイ・ウネがラウンドガールデビューしたり、賞金100万ドルのトーナメント『ROAD TO A-SOL』のインターナショナル予選が開催されたりと話題豊富で、日本からも安川惡斗との “凄惨マッチ”が有名な女子プロレスラーの世志琥が、初の総合格闘技に挑戦することになっている。

そんな最中に起こった“韓国のツヨカワ女子”の告白が『ROAD FC 036』にどんな影響をもたらすのか。興行開始のゴングの前に “場外乱闘”が起きてしまっているのだから、皮肉としか言いようがない。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

慎武宏の最近の記事