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台風3号発生、週末にはグアム島などへ接近する見込み。卒業旅行などでお出かけの方は注意を。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

日曜日頃にグアム島やサイパン島へ

きょう12日(木)午前3時、日本のはるか南東海上(マーシャル諸島)で台風3号が発生しました。

台風3号予報円(12日午前9時気象庁発表)
台風3号予報円(12日午前9時気象庁発表)

今後はやや発達しながら西寄りに進み、15日(日)午後~16日(月)午前中のタイミングでグアム島付近を通過する予想です。少し北に位置するサイパン島なども進路や勢力によっては大きな影響を受けるおそれがあります。

今は卒業式シーズンで、特に大学生の方などは卒業旅行でこの方面にお出かけの方も多いと思いますが、航空機などの運航に支障が出る可能性もありますので、注意が必要です。

極端には強くならない予想だが・・・

台風の発達に最も大きく影響するものは海水温の高さだと言われています。これは海面上の水蒸気を補給しながら発達するためなのですが、直近の3月10日(火)の海面水温を見てみましょう。

3月10日の海面水温(気象庁より)
3月10日の海面水温(気象庁より)

台風が現在位置している所は大体28℃~29℃位。今後進む海域では27℃~28℃位。一般に台風が発生、発達するためには28℃以上の海水温が必要とも言われていますが、大気の状況などによっては、これよりも低い温度で発達することもあります。

気象庁の予想では、台風3号は今後ゆるやかに発達しながら西寄りに進み、グアム島に達する頃には980hPa程度、最大瞬間風速は30~40メートル程度に強まる予想です。これ位の勢力だと、このあたりを通過する台風としてはあまり強い方ではありませんが、フィリピンの東海上というのはこれまでにも予想以上に急激に発達してしまうことがありますので、進路予想に加えて、勢力予想にも注意が必要です。

台風3号最新予報(気象庁)

南半球にも3つの熱帯低気圧

現在、北半球には台風3号がありますが、南半球には3つのサイクロン(日本で言う台風)が発生しています。

オーストラリアやその他の島々に影響するおそれのあるものもありそうです。

なお、これらの情報はWMO(世界気象機関)のHPでも確認できます。

WMOの熱帯低気圧情報

南半球にも3つの熱帯低気圧(サイクロン)
南半球にも3つの熱帯低気圧(サイクロン)
気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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