台風12号は大きく西回り、関東などは週末~週明け大猛暑のおそれ
大きく西回りで北上へ
難しかった台風12号の進路予想がこれまでよりはだいぶ固まってきました。
本州付近に近づくか否か、とても微妙でしたが、どうやら大きく西回りで進み、九州の西海上(東シナ海)を北上する見込みです。
では、きょう23日(木)午前9時に発表された予報円をもとにみていきましょう。
台風12号はコンパクトながら強い勢力に発達し、日本の南を西寄りに進んでいます。
今後もしばらくは西寄りに進み、あす24日(金)の午後、強い勢力で大東島地方を直撃するように進んだあと、あさって25日(土)には奄美や沖縄本島に接近する予想です。
その後は北寄りに進路を変え、26日(日)には九州の西海上を北上する予想となっています。来週のはじめにかけては、朝鮮半島や日本海へ進む予想となっていますが、このあたりの予報円はまだ大きく進路や勢力はあまり定まっていません。
今回の台風はコンパクトなため、仮に予想されるコースを取った場合、直接的な影響を受けるおそれがあるのは南西諸島や九州など限定的となりそうです。
ところで、今回の台風は予報円が発表されるたびに西回りへ、どんどん軌道修正されており、2日前に発表されたものと比べると、その予報円の最も西側を進むようなコース取りとなっています。ギリギリ予報円の中には入っていますが、これほど大きくコース予想が変わるのは珍しいと思います。その理由は台風の進路を決定づける太平洋高気圧の予想が難しかったためです。
太平洋高気圧強まり、関東などは大猛暑。40℃超えも?
今週末の上空の予想天気図をみると、台風予想を難しくした太平洋高気圧(H)が本州付近で強まり、台風を寄せ付けないような強さとなっています。このため、台風12号はこの縁辺を北上し、九州の西から朝鮮半島方面を指向する予想で固まりつつあるのです。
ところで、この太平洋高気圧は上空10000mにも達するような非常にしっかりとした構造を持っており、地上の気温を押し上げる要因の一つ、下降気流も卓越する予想です。
このため、高気圧の中心に近い関東など東日本を中心に、週末~週明けにかけては極めて気温が上昇し、埼玉県や群馬県、山梨県、岐阜県などの内陸では40℃近い気温が続出するおそれがあります。個人的には40℃を超える可能性もあるのではないかと思っています。
週末~週明けにかけては、南西諸島や九州では荒天に、その他の西日本~東日本、特に関東甲信や東海地方などは大猛暑に要警戒です。