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ダブル台風(2つの台風)発生か?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
南の海上には2つの熱帯低気圧が発生中。今後台風へと発達する予想。(気象庁)

2つの台風(24号、25号)発生へ

2つの熱帯低気圧は台風へ発達する予想(気象庁HPより)
2つの熱帯低気圧は台風へ発達する予想(気象庁HPより)

熱帯低気圧や台風情報(気象庁HP)

日本の南海上には2つの熱帯低気圧(台風の卵)が発生していますが、けさ(13日)午前3時に、気象庁からこれら2つの熱帯低気圧が今後24時間以内に台風へ発達するという予想が発表されました。

これら2つの熱帯低気圧以外にはすぐに台風となるような擾乱はありませんので、台風となれば、24号、25号となるでしょう。

現在の熱帯低気圧周辺の大気の流れをみると、仮に台風が発生しても、急に日本付近に北上するような流れにはなっていません。仮に北上するとしても、その動きは遅いものになると思われます。

ただ、2つの熱帯低気圧は現在2000キロ以内の比較的近い所で発生しています。

もし、発生した台風が相互作用するような場合は藤原の効果が働き、どちらかの台風を北上させるような力が働くかもしれません。

10月はまだまだ台風シーズンとも呼べる時期でもありますので、今後発生する予想の2つ台風の進路に注意をして下さい。

藤原の効果とは?(気象庁HPより)
藤原の効果とは?(気象庁HPより)

10月はまだ台風シーズン

本土(九州、四国、本州、北海道)への台風接近数と上陸数
本土(九州、四国、本州、北海道)への台風接近数と上陸数

1951年~2014年までで、10月に本土(九州、四国、本州、北海道)に接近した台風は47個で、うち上陸した台風は16個となっています。

平均すれば、1年に1個弱は接近し、4年に1個程度は上陸している計算です。

特に昨年は2個接近し2個とも上陸、おととしは3個接近するなど、このところ10月の接近や上陸が目立っています。

また、同じく、沖縄への接近は52個ですが、伊豆諸島及び小笠原諸島への接近は77個にも上っています。

これは10月にもなると日本付近へ強い偏西風が南下するため、台風は本土へは近づけずに、日本の南海上を離れて北東進する傾向を物語っていますが、条件が整えば、まだ十分に本土への接近があり得る時期と言えます。

今後の情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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