関東甲信、金曜日~土曜日は大雨?大雪?
南岸低気圧が発達しながら通過
今週の金曜日~土曜日(29日~30日)にかけて、九州南部付近から関東地方にかけて、低気圧が発達しながら通過する予想です。
今の予想では、先週の月曜日に関東甲信地方に大雪をもたらしたコースと似たような進路を取る可能性があります。
この低気圧が陸地に近付いて通れば通るほど雨量は多くなり、この時期としては大雨のおそれも出てきますが、この場合は山沿いを除いて、平野部では雨が主体となります。
一方、陸地から離れて通れば通るほど(伊豆諸島付近)雨量は少なくなりますが、この場合は平野部でも雪が主体となる可能性があります。
先週、月曜日の雪もそうでしたが、2日~3日前までは首都圏の平野部では雨が主体とみられていたものの、前日になって一気に雪主体の予報に変わったように、この低気圧のコースや発達の仕方により、どちらに転ぶか、今回も非常に難しいパターンと言えます。
今のところ、東京など、関東の平野部では雨が主体とみられますが、今後の情報に念のため、注意を要します。
雨か雪かは上空の寒気次第
雨か雪かの判断を微妙にしているのは、上空の寒気がどこまで関東地方に南下してくるのかがなかなか読めないことにあります。
関東地方で降水が始まるとみられる29日(金)15時の上空約1500mの寒気予想は以下の通りです。
南岸低気圧の場合、雪の可能性がある0℃以下の寒気がちょうど関東南部の東京付近に横たわっていることが分かります。
これは先週月曜日の大雪の時と非常に似ている状況ですが、それよりも強い-3℃以下の寒気は少しあまいよう(少し北)にも感じます。ただ、この辺りは誤差の範囲とも言える状況です。
この寒気が低気圧が近付きすぎると暖気が流入して北側に上がるのに対して、南を通るとあまり北上せずにむしろこの寒気を関東地方へ引っ張り込む役割をすることがあります。低気圧のコースや発達具合により、このあたりのさじ加減が微妙に変化するのです。
関東地方で雪か雨かの判断をする上で、最も重要なのはもっと地面に近い上空500m付近の寒気なのですが、この上空約1500mの寒気がどのような振る舞いをするかも降雪を判断する上で、重要な要素となります。
29日(金)昼過ぎの天気分布予想
けさの段階で、29日(金)12時~15時までの天気分布が予想されていますが、長野県や山梨県などの甲信地方では白く、雪で降り出す可能性が示されています。このあと金曜日の夜にかけて、関東地方へも降水域が広がってくることは間違いありません。
今のところ、東京など平野部では雨が主体とみられているものの、最悪の場合、土曜日にかけて、積もるような雪になる可能性も否定は出来ませんので、今後の情報にご注意下さい。