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関東甲信地方、金曜日~日曜日にかけて雪のおそれ。都心でも要注意。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
積雪した東京(写真:アフロ)

平野部でも雪の可能性が高まる

関東甲信地方では、金曜日~日曜日にかけて、雨や雪が予想されていますが、おととい26日の時点よりも、下層への寒気の流れ込みが強まる方向に変わってきており、関東の平野部でも雪で降る地域が多くなってきている印象です。

土曜日の予想天気図。前線上を低気圧が2度通過する予想。
土曜日の予想天気図。前線上を低気圧が2度通過する予想。

そして、今回特徴的なのは、南にある暖かな空気と北にある寒気との間で、長々と東西に降水域が発生し、長時間にわたり、雨や雪を降らせる可能性があることです。

なかでもピークとなる時間帯は天気図中2つの低気圧が通過する2回のタイミングとなりそうです。

雨や雪の予想

関東甲信地方での雨や雪の降り出しは、あす金曜日の午前6時前後だと思われます。

その後、金曜日の夕方~土曜日の朝にかけて、1回目の降水のピークがあり、内陸を中心に積もる所も出てきそうです。(低気圧1が通過)

金曜日の夜の天気分布。
金曜日の夜の天気分布。
土曜日の朝の天気分布。
土曜日の朝の天気分布。

東京都心では、雨に雪が混じる程度のみぞれの予想となっていますが、より寒気が強い場合や降水が強い場合は、内陸の雪の範囲がもっと南へ広がり、しっかりとした降雪となる可能性も否定は出来ません。

今の予想では東京タワーの上の方、上空300mあたりまでは完全に雪なので、地上に落ちてくる間に雨に変わるかどうかという、非常に微妙な感じです。

そして土曜日の日中は雨や雪の収まる時間もありそうですが、土曜日の夕方から日曜日の朝にかけて、2回目の降水のピークがある予想です。(低気圧2が通過)

この2回目の降水の方がより寒気が強まる予想が出始めていますので、土曜日の朝にかけて雪の積もらなかった所でも、日曜日の朝にかけて積雪となる可能性があります。

日曜日明け方の天気分布。
日曜日明け方の天気分布。

関東地方の冬季における降水現象は12時間程度の1回で終わることがほとんどですが、今回は低気圧が立て続けに2回通過するため、最悪の場合はまる2日間にわたり、雪主体で降り続く所もあるでしょう。

雪で降る可能性の高い、山梨、群馬、栃木などの山沿いや内陸はもちろん、気温の下がり具合によっては、関東の平野部でも雪が積もり、ことによると大雪となるおそれもあります。

今後、気象庁から発表されるであろう、雪に関する情報に十分ご注意下さい。

全国の情報

関東甲信の情報

東京の情報

天気図は気象庁発表資料に加工了承済み。

16時半に、天気図を追加し、内容を一部加筆しました。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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