梅雨明けも束の間、日曜日には関東付近へ熱帯低気圧が接近するおそれ
昨日(28日)、平年より一週間遅く梅雨明けが発表され、ようやく真夏モード全開へといった関東甲信地方でしたが、実は当初からやや不安な要素を含みうる梅雨明けの発表でした。
それは梅雨明けをもたらした夏の高気圧の勢力が不安定なこと。
このため、南からの暖湿気や上空の寒気の影響などを受けやすい可能性がありましたが、その不安通り、さっそく南海上からの暖湿気の影響を受けることになりそうです。しかも熱帯低気圧です。
熱帯低気圧は31日(日)頃、関東接近へ?
関東甲信地方に梅雨明けが発表された昨日28日の夜、小笠原の南東海上に熱帯低気圧(1)が発生しました。
この熱帯低気圧はゆっくりと北上していますが、今後は日本の東海上にある勢力の強い高気圧に押されるように北西方向へ進み、あさって31日(日)には、早くも関東付近へ接近するおそれが出ています。
まだ関東の東へ進むか、南へ進むか、あるいは消滅するか、どれ位の雨が降るかなどははっきりしませんが、コンピュータの予想(GSMモデル)では日曜日の関東地方はほぼ1日雨で、しかも大雨となるような計算も出ています。
またその後も数日間にわたり、この熱帯低気圧が持ち込んだ雨雲をもとに、関東や東北を中心に、曇りや雨の天気が続く計算もあります。
現時点でこの熱帯低気圧が台風まで発達する可能性はほとんどないと思われますが、熱帯の湿気をたっぷりと含んでいるため、雷を伴った激しい雨を断続的に降らせる力は十分に持ち合わせています。
さらに上空には寒気も流れ込む予想で、これらの悪因が重なるとさらに雨雲が発達するおそれもあります。
梅雨明けが発表されて初めての週末、海や山へ多くの方が予定を立てているかと思いますが、日曜日以降の予報変わりには十分に注意をしてください。
熱帯低気圧(2)の行方は?
実は昨夜小笠原の南東海上とは別に、フィリピンの東海上でも熱帯低気圧(2)が同時に発生しました。
この熱帯低気圧が台風となるか、また詳細な進路などはまだ気象庁から発表されていませんが、来週にかけて、台湾方面へ進む計算も多くみられます。今後、沖縄を中心に、こちらの熱帯低気圧の動向にも注意が必要です。