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台風5号は今年初の大型台風へ発達。離れて通過しても強風や強雨に警戒を。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
円形度を増し、発達過程にある台風5号の雲の様子(気象庁HPより)

台風5号は今年初の大型台風へ発達

台風は5号は大型の台風へ発達。週明け日本の東を北上へ(6日午前9時)
台風は5号は大型の台風へ発達。週明け日本の東を北上へ(6日午前9時)

気象庁発表の最新の台風情報

台風5号は発生時から比較的大きな強風域を伴っていましたが、その後も徐々に強風域が広がり、昨夜(5日)午後9時、今年初めての大型台風へと発達しました。

大型台風が発生するのは昨年10月に超大型の勢力で列島に接近した台風23号以来となります。

ちなみに台風の大きさを決定するのは、雨雲の大きさや強さ、風速25メートル以上の暴風域ではなく、風速15メートル以上の強風域の広さと定義されています。

この強風域の直径が1000キロ以上になれば大型の台風、1600キロ以上になれば台風としては最も大きな超大型の台風となります。

直径1000キロ以上もの強風域を伴うと、関東~九州、あるいは関東~北海道などを包み込んでしまう大きさとなり、台風が離れて通過する場合でも、強い風や強い雨などの荒天に見舞われる心配があります。

関東以北の太平洋側は、高波、強風、強雨に注意・警戒を

きょう午前9時発表の予報円では、台風が関東に最も接近するのは8日(月)夜~9日(火)朝にかけてと予想され、台風が予報円の中心を進むと東京からは400~500キロ程度離れた所を北上する予想です。

しかし、上記の通り大型の台風で、しかも勢力が強くなると予想されるため、これ位離れていても強い風や強い雨が降り、場合によっては交通機関に影響が出るような可能性もあります。

また台風が予報円の西側を通れば、暴風域が関東以北の太平洋側をかすめるように北上する可能性も残っており、このような場合は、陸地でも、暴風や大雨に見舞われることになります。

今後も最新の進路予報に注目しつつ、台風が通り過ぎるまでは注意を怠らないようにして下さい。

ただ今のところ、10日(水)には北海道の東へ遠ざかる見込みで、11日(木、山の日)まで台風の影響が残る可能性はかなり低いと予想されています。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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