Yahoo!ニュース

北海道に今季初の雪予報。今夜~あす朝にかけて峠や山間部では積雪も。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
北海道の山間部で今夜以降、積雪の可能性。(写真:アフロ)

北海道に今季初の雪予報

北海道に今シーズン初めての雪予報が出ています。

気象庁発表の雪情報
気象庁発表の雪情報
あす7日未明の天気分布、北海道で雪の所も。
あす7日未明の天気分布、北海道で雪の所も。

あす7日未明の天気分布の予想をみると、北海道の内陸部で白い部分がまとまっており、標高のある程度高い峠や山間部でみぞれや雪に変わる見込みです。

すでに、旭岳など高い山の頂上付近では初冠雪(9月29日旭川気象台)も観測していますが、車などが通行し、住家があるような地域では今季初めての雪ということになりそうです。

天気図は西高東低に

今夜は北日本で西高東低の冬型に(気象庁HPより、加筆)
今夜は北日本で西高東低の冬型に(気象庁HPより、加筆)

台風18号から変わった低気圧が日本の東へ遠ざかり、変わって大陸から高気圧が張り出して来る予想です。

今夜の予想天気図をみると、北日本では等圧線が南北方向に走る、いわゆる西高東低の冬型の気圧配置となり、北西からの冬の季節風が強まる見込みです。

この風とともに大陸方面からかなり強い寒気が上空へ流れ込んでくるでしょう。

上空には平年より10℃近くも低い寒気

上空の寒気の予想
上空の寒気の予想

あす7日(金)午前3時の上空1500m付近の寒気の予想では、北海道の上空に-3℃~-6℃程度の寒気が流れ込む予想です。

今の時期の平年値が+5℃前後ですから、平年より10℃前後も低い、11月中旬並みの寒気ということになります。

上空1500m付近の気温はよく地上で雪になるかどうかの目安となるもので、一般に-6℃以下ならば、地上の気温が3℃以下まで下がり、雨が雪に変わることが多くなります。

-3℃程度ならば、地上では雨のままですが、標高が500mもあれば、やはり雪に変わる可能性が高くなります。

今回は札幌など平地ではおそらく雨のままだと思われますが、旭川など内陸や最北の稚内などでは、もしかしたら雨に雪が混じることがあるかもしれません。

もしそうなれば、みぞれでも初雪となります。

気象官署で初雪を観測すれば、記録的に早い初雪となります。

各気象台の初雪の平年値と最早記録は、それぞれ以下の通りです。

稚内(10月22日、1978年10月6日)

旭川(10月23日、1898年10月2日)

札幌(10月28日、1880年10月5日)

網走(10月31日、1954年10月7日)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

杉江勇次の最近の記事