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台風26号、年末としては史上最強勢力でフィリピンを直撃か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
鋭い眼を持つ台風26号(気象庁HPより)

昨夜から急激に発達

台風26号は非常に強い勢力でフィリピンを直撃か?
台風26号は非常に強い勢力でフィリピンを直撃か?

台風の最新情報(気象庁)

台風26号はフィリピンの東海上で急激に発達しています。

台風26号が発生したのは22日午前3時で、発生時点での勢力は1000hPa、最大瞬間風速は25メートルでした。

その後、西寄りに進みながらゆっくりと発達し、昨夜23日18時では985hPa、最大瞬間風速は40メートルでした。

ところがこのあと急激に強まり、きょう24日午前9時には915hPa、最大瞬間風速70メートルの非常に強い台風となっています。

わずか一晩(15時間)で70hPaも気圧が下がる記録的な発達の仕方をしており、典型的な急速強化とも呼ばれる発達です。

最新の台風予報(24日午前9時)によると、今が発達のピークと思われますが、あす25日午前9時の時点でも925hPa、最大瞬間風速70メートルの非常に強い勢力と予想されており、その後あまり衰えずに、あす夜にもフィリピン諸島に接近し、直撃する見通しです。

その後、26日にかけてフィリピンを西進する恐れがあります。

現地の被害が心配されますが、年末でフィリピンにお出かけの方もいるかもしれません。このあと2~3日は台風情報に十分な注意が必要です。

年末としては史上最強勢力で直撃か?

日本の感覚では、こんな時期に台風が直撃するなんて思いもよりませんが、フィリピンはまだ台風シーズンとも言え、12月でも2年に1個程度は直撃しています。

年末(12月下旬)でも、時々、強い台風が襲来することがあり、

1994年台風35号(12月21日~22日、960~970hPa)

1981年台風29号(12月25日~26日、950~960hPa)

1959年台風23号(12月31日~1月1日、950~960hPa)

などが挙げられます。

ただ、今回の台風が予想通り、950hPa未満で直撃するようなことがあれば、年末としては史上最強勢力での直撃ということになりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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