春一番の翌日に雪?今夜東京都心で降れば12年ぶり。
春本番から冬へ逆戻り
昨日(17日)は関東地方で春一番に伴う強い南風が吹き荒れて、各地で気温が20℃前後に達する春本番の陽気となりました。
ところが春一番のあとは必ずといって言いほど北風に変わり、寒くなります。
今回も然り。けさはもう関東の全域で北風に変わり、冬の空気に戻っています。
さらに今後は上空に真冬の強い寒気が流れ込むため、今夜は関東の平野部でも雪が降る可能性が出ています。
春一番の翌日の雪は12年ぶりとなるが・・・
もし東京都心(関東地方)で春一番が吹いた翌日に雪を観測すれば2005年以来、12年ぶりとなります。
この年は2月23日に春一番が吹いて19.4℃まで上がりましたが、翌24日には寒気が入るとともに南岸低気圧が進んできて、夕方には冷たい雨が降り出し、夜遅くからみぞれや雪となりました。
また1966年と1962年にも春一番の翌日に雪が降った記録があります。
寒気流入で雪雲や雨雲が発生へ
きょうは西高東低の冬型の気圧配置となっています。
こんな時は通常晴れる関東地方でも、上空の寒気の入り方次第では雪や雨が降ることがあります。
今夜の予想天気図をみると、関東の南海上で等圧線が高気圧側にへこんでいる所がありますが、これを気圧の谷とも呼んでいます。
このような所ではへこんでいる部分の北側に曇天域が広がり、雲がより発達すれば雪や雨を降らせることがあるのです。
今回もこの気圧の谷の北側に沿うように、帯状の雲域が北陸~関東付近まで覆う予想となっています。(図中緑色の部分)
関東で降雪というと、まず第一に南岸低気圧によるものが圧倒的に多いのですが、このようなパターンでも寒気が強ければ関東平野部にも降雪をもたらし、時にうっすらと積雪することもあるため、意外と注意が必要な気象現象と言えます。
今夜遅く~あす未明にかけて雪雲が広がる予想
コンピュータの予想(GSMモデル)では、今夜21時頃には関東西部の山沿い(秩父、奥多摩、丹沢など)で弱い雪雲が発生し、深夜にかけて関東平野部にも広がる予想です。
降水現象がピークとなるのはあすの未明とみられ、関東南部を中心に広く雪や雨が計算されています。都心部では雪かみぞれかといった予想です。
ただ降水自体は弱い計算で、総降水量も数ミリ以下の所がほとんどです。
もし雪で降ったとしても、多く積もることはない予想ですが、郊外ではうっすら積もってもおかしくない気象条件ですから、念のため、明朝は路面の状況に注意をして頂きたいと思います。