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中島健人の言いなりにならないなんて無理!『#Honey Butterfly』

杉谷伸子映画ライター

7月30日から8月29日までSexy Zoneの各メンバーとA.B.C-Z橋本良亮が公演を行い、TDCホールを沸かせてきた『Johnnys’ Summer Paradise 2016』。Sexy Zoneの中島健人『#Honey Butterfly』(8月3日〜5日、8月23日〜25日)を開催し、威力を増した王子オーラでとびきりのエンターテインメントを堪能させた。

昨年の『Summer Paradise』では『Love Ken TV』と題して、「TVの中のスター」をイメージした中島と会場を埋めた2400人の「カノジョ」とのデートというコンセプトを楽しませてくれたが、今年はファンをHoneyに、中島をButtreflyに見立ててた華やかな中島健人ワールドを展開。

もはやリアルに王子そのもの

TOKYO DOME CITY HALLの客席からバックヤードへ歌いながら移動していく中島を1台のカメラで追ったソロ新曲『Hey!! Summer Honey』のSummer Paradise限定ミュージックビデオが映し出され、ポップアップ登場の準備をしている映像を受けて、中島がポップアップでステージに登場するオープニングから、そこはもう エンターテインメント精神とアイドルのキラキラなオーラが溢れる世界。

ファンと自身の関係を花の蜜と蝶に例えるあたりもザ・アイドルな王子さまぶりがハマる中島ならでは。だが、今年の中島の王子さまぶりは、もはや“王子キャラ”とかいうのを超えたレベル。ファンを「カノジョ」に見立て、コンサートをデートに例えた昨年は、おたがいに大好きでも、例えて言うなら 付き合いはじめたばかりの恋人たちのようにどこか照れ臭さがあったというか、その照れ臭さを楽しむことも含めてひとつのエンターテインメントだった気がする。それが今年はもう、中島のアイドル魂を形容するときに使われる「振り切れている」という言葉など使いようがないほど。なぜなら、中島はもうリアルに王子そのものとして存在しているのだから。それも、強烈なカリスマ性と甘いSっ気を持つ最高の王子さまとして。

「みんなはHoney、僕は蝶の蜜を吸うButterfly」という言葉も、「男女 関係なく 吸いに行くぜ。覚悟しとけ(笑)」と冗談めかして言う言葉も、もう、すべてが素直にかっこいいと思える。クラブ「バタフライ」を舞台に、『黒崎くんの言いなりになんてならない』で共演したPrince岸優太らとコントを繰り広げてお茶目な面を楽しませながらも、その王子感はまったく揺るがない。それこそ『黒崎くんのいいなりになんてならない』を例に挙げるまでもなく、さまざまな経験を重ねて、もともと素敵だった王子さまが、さらにオーラと自信を増した存在になっていることにも、その完璧なアイドルが楽しませてくれる世界にも、Honeyたちは胸の鼓動が速くなったはず。そして、誰もが思ったはずだ。中島健人の言いなりにならないなんて無理!と。

進化し深化する中島健人というエンターテインメント

「音楽を通して、いろんなことを表現していきたい」という中島にとっての「大切な1曲」である『らいおんハート』を、『ディアハイヒール』に続いてこの日特別に披露したピアノの弾き語りコーナーではせつない歌声を聴かせたかと思えば、客席通路に置いた椅子に腰掛け、隣の席の観客に歌いかけるという夢のような演出で観客を沸かせる。それも1か所ではなく、数カ所でというあたりがまさに花畑を翔びまわる蝶さながらの演出もお見事なら、『Bonnie Butterfly』『Butterfly』など先輩たちのさまざまなテイストの曲で綴るButterflyメドレーも、蝶というコンセプトを選んだ中島の アイドルとしても王子としても確かなセンスを印象付けて秀逸。

しかも、そうした楽曲のすべてにおいて中島は 表情でも魅せてくれる。歌もダンスも、いつの間にそんなに上手くなっていたのかと驚かずにいられないほどスキルアップしているのだが、歌っているときはもちろん、踊っているときの表情も男らしさと艶っぽさが増して、一瞬も目を離せないほど。中島健人が、エンターテイナーとして この一年でさらに輝きを増し、たくましくなったというのが伝わってくる濃密な時間だった。

「改めて、このステージに立てることが本当に幸せなことなんだなと。当たり前のことじゃない。本当にかけがえのない幸せな時間なんだなと。みなさんとの時間を一緒に共有することで、俺はすごく感じてます。」「この愛が永遠に続きますように」と本編最後の曲『Forever L』の前に挨拶した中島。アンコールでは会場のコールに「OK!花咲かして待ってろよ!」と応えての登場で沸かせたが、中島のパワーとインスピレーションの源はやはりHoneyたち。中島健人とファンが創りあげていく世界の進化と深化からも目が離せない。(8月23日17時公演を取材)

(注:公演タイトル、Butterflyの前にハートマークが入ります)

【『#Honey Butterfly』8/23セットリスト】

M1.  Teleportation(中島ソロ曲)

M2.  PARTY DON’T STOP(山下智久曲カバー)

M3.  Love yourself〜君が嫌いな君が好き〜(KAT-TUN曲カバー)

M4.  Hey!!Summer Honey(中島ソロ曲)

M5.  恋のABO(NEWS曲カバー)

コントコーナー

M6.  Make my day

M7.  スキすぎて

M8.  ぶつかっちゃうよ

M9.  カレカノ!!

M10.  BAD BOYS

M11.  君にHITOMEBORE

MC

M12.  ディアハイヒール(中島ソロ曲)

M13.  らいおんハート(SMAP曲カバー)

M14.  Mr.Jealousy(中島ソロ曲)

M15.  Touch(NEWS曲カバー)

M16.  Love風(中島ソロ曲)

M17.  ジャニーズJr.コーナー

a. Get Up!

b. 3秒笑って

c. Prince Princess

M18.  Black Cinderella(中島ソロ曲)

M19.  Butterfly I Loved(大倉忠義曲カバー)

M20.  Bonnie Butterfly(KinKi Kids曲カバー)

M21.  Butterfly(KAT-TUN曲カバー)

M22.  Miss Mysterious

M23.  Sexy Summerに雪が降る

M24.  ドシャブリRainy girl

M25.  マワレミラクル

M26.  Forever L(中島ソロ曲)

EN1.  Candy〜Can U be my Baby(中島ソロ曲)

EN2.  Hey!!Summer Honey(中島ソロ曲)

映画ライター

映画レビューやコラム、インタビューを中心に、『anan』『25ans』はじめ、女性誌・情報誌に執筆。インタビュー対象は、ふなっしーからマーティン・スコセッシまで多岐にわたる。日本映画ペンクラブ会員。

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