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「フィゲロアと戦いたい」 〜ホルヘ・リナレス ショートインタヴュー

杉浦大介スポーツライター

Photo By Danny Foxx

3月8日 ラスベガス MGMグランドガーデン・アリーナ

WBC世界ライト級挑戦者決定戦

ホルヘ・リナレス(帝拳/36勝(23KO)3敗)

10ラウンド判定(98-92、100-90、100-90)

荒川仁人(八王子中屋/24勝(16KO)4敗1分)

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ーー荒川戦では特に中盤以降は左のアッパーが有効な武器だった。荒川選手は反応し切れていないようだった。

リナレス(以下JL):そうですね。実は4ラウンドくらいから右拳を痛めてしまって、それで左をより多めに使っていこうと思った。あのアッパーはなかなか見えないパンチ。練習のときから考えていたのは右と左アッパー(のコンビネーションを使うこと)だったんだけど、ただ右が使えなかったから、倒すまでには持っていけなかった。

ーー右が使えなかったから、左が余計に目立ったと。

JL:そうそう。あとは左フックと右ストレート(のコンビネーション)も考えていたんだけど、4ラウンドからはそれが打てなかった。それでも、(自分の)左アッパーは強くなっているね。

ーー荒川選手の印象は?タフネスは印象的だった?

JL:いやー、やっぱり凄いよ。打たれても前に出て来るからね。ただ、それは最初から分かっていたこと。KOするのは難しいと思っていたから、もともと10ラウンド戦うつもりで練習していたしね。チャンスがあったら最後まで出て来る選手。アッパーは効いていたし、上(顔面)も効いていたよ。ただそれでも絶対に前に出て来て、笑いながら、最後のラウンドまで攻めて来たのにはびっくりした。本当に打たれ強い。

ーーそれほど闘志旺盛な選手を迎え撃って、気持ちの良い試合だった?

JL:うん、良い試合だった。

ーー自分が効いたパンチはあった?

JL:ないない。全然ないです。

ーー挑戦者決定戦に勝って、これで次の標的はWBC世界ライト級王者のオマー・フィゲロアということになる。ただ、手を痛めたのが気になる?

JL:手のことはまだわからない。1週間くらいは痛みがあるかもしれないけど、その後は大丈夫。チャンスがあったらフィゲロアとやりたいね。彼の方も手を痛めたみたいだけど、私はいつでもできる。目が切れた(=カットした)から、その方が少し時間がかかるかもしれないけど、手は大丈夫。チャンスがあったら、フィゲロアでも、他の選手でも、やりたいね。

スポーツライター

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している

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