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代表監督よりも必要な“総監督”の役割

杉山茂樹スポーツライター

Jリーグ開幕戦、川崎フロンターレ対横浜Fマリノス。前者が強いのか。後者が弱すぎるのか、今のところまだよく分からないが、ひとつ確実に言えるのは、大島僚太選手の力量が、またアップしていたことだ。川崎と言えば、中村憲剛。彼の仕切りでプレイは進行していた。しかしその様子は、昨季あたりから少しずつ変わっている。大島の存在がより顕在化している。リズムの決定権は、むしろ彼にあるようにさえ感じる。世代交代が急がれるA代表に、すぐにでも必要な選手だと言いたくなる。

五輪チームではキャプテンを任されている。手倉森監督からの信頼も厚いように見えるが、このチーム、残念ながらあまり強くない。アジア予選突破できるか、微妙な情勢にある。一刻も早く、チーム力を高める必要がある。

一方のA代表も、右肩上がりの状況にない。アジアカップのスタメンの平均年齢は28歳強。ブラジルW杯で、最高齢チームだったアルゼンチンとこれは同じ数字だ。世代交代は代表チームに課せられた一番の課題と言える。五輪チームから何人かの選手を上に上げ、A代表としての経験を積ませなくては、2018年は危ないのだ。

しかし、五輪チームとA代表を、ひとりの選手が掛け持ちすることは、現実的に困難だ。五輪チームの中心選手、とりわけキャプテンともなれば、なおさらだ。結果を求めようとすれば、外せない選手になる。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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