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あの「TUBE」が歌う応援歌を甲子園で! 熊本北、初のベスト4だ

田尻耕太郎スポーツライター

激戦制して初のベスト4へ

快進撃だ。夏の甲子園出場をかけた熊本県予選で、県立熊本北高校が同校初のベスト4進出を決めた。

7月22日、熊本学園大学付属高校との準々決勝は激戦だった。熊本北は序盤で3点リードを許すも中盤からの反撃で一時逆転に成功。しかし、7回表の3失点でまたも劣勢に立たされたが、その裏に4得点の猛攻で試合を決めた。

熊本大会はこれで4強が出揃った。準決勝の組み合わせは「城北―熊本工」「文徳―熊本北」となった。熊本北以外の3校はいずれも甲子園出場経験のある強豪である。

なぜ「TUBE」が応援歌を?

熊本北としては厳しい戦いが続くが、同校には一つの悲願がある。

1983年開校とさほど歴史のない熊本北。1991年、野球部のマネージャーだった卒業生があるラジオ番組の企画に応募した。「母校が甲子園で戦うのが夢。だけど、うちの学校の野球部には応援歌がない」。

その思いに応えてくれたのが、あの「TUBE」だった。メンバーが作詞作曲した「Stand Up~熱き仲間達~」が熊本北高校野球部の公式応援歌として誕生したのだった。同楽曲は「湘南MyLove」のカップリングとして収録されている。

かつて、TUBEの前田亘輝さんは、熊本でライブを行った際に「北高が甲子園に行った際にはアルプススタンドへ応援に行く」と宣言したという。しかし、強豪ひしめく熊本県勢の中でいわゆる「フツーの公立」が勝ち上がるなど、まず夢物語にすぎないと思っていた。しかし、昨夏に初のベスト8進出。そして今夏は遂にベスト4だ。この勢いならば…、筆者も同校出身OBとして熱く期待してしまうのだ。

<熊本大会 準々決勝>

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熊本北     00011240× 8

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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