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柳田に続け! ホークス塚田がプエルトリコで打率2位の大健闘!

田尻耕太郎スポーツライター

ソフトバンクから5年連続でプエルトリコへ

10月下旬よりプエルトリコ・ウインターリーグに派遣されていたソフトバンクの若手4選手が今日12月24日に帰国する。ソフトバンクでは2010年より同地へ若鷹数名を“武者修行”に出しており、今年で5年連続となった。今年は投手で笠原大芽(19歳)と坂田将人(21歳)、野手では塚田正義(25歳)と釜元豪(21歳)の4名が異国の地で奮闘した。

約2か月のリーグ戦で、なかでも目を引く好成績を挙げたのが塚田だった。何とプエルトリコ・リーグの打撃ランキングで2位に名を連ねたのだ(帰国時点での成績。下記、参考リンク)。塚田は26試合に出場して打率.364、0本塁打、9打点、3盗塁だった。三塁打4本はリーグ1位だった。

柳田に続けるか!「プエルトリコ発」ブレイクの道

塚田はソフトバンクの2014年シーズンでも大きく伸びた選手の1人だ。プロ3年目だった今季は初めて1軍に昇格。プロ初ヒットはならなかったが、8月9日の日本ハム戦(ヤフオクドーム)では延長10回に代打で登場してサヨナラ犠牲フライを放つ大仕事をやってのけた。初安打よりも初打点とヒーローインタビューを成し遂げた、ある意味“持ってる”選手なのである。ファームでも、2013年は62試合で打率.267、5本塁打、24打点、9盗塁と平凡な数字だったが、2014年は98試合で打率.313(ウエスタン2位)、15本塁打(同2位)、70打点(同打点王)、11盗塁と大きく伸ばした。この結果については「シーズン前に体を大きくするトレーニングに励んだことで、スイングが速く、強くなったのが大きかった」と振り返る。

過去にソフトバンクでは2011年に同じくプエルトリコ・ウインターリーグに参戦した柳田悠岐が、翌年に1軍でプロ初本塁打を放ち、現在の大飛躍につなげている。当然、来季に向けては1軍定着、そしてプロ初安打が目標になる。ソフトバンクの外野勢といえばその柳田をはじめ内川聖一、長谷川勇也、中村晃と強敵揃いだが、競争できるだけの力は十分につけてきた。来季の連続日本一へ、「隠し玉」的存在としても楽しみな逸材である。

【その他選手の成績 ()内は今季2軍での成績】

・笠原大芽 3試合0勝0敗、防御率12.46(11試合4勝3敗、防御率2.75)

・坂田将人 4試合0勝1敗、防御率5.00(2軍なし ※3軍戦で26試合3勝3敗1S、防御率2.17)

・釜元豪 7試合 打率.214 0本塁打 1打点 0盗塁(57試合 打率.318 2本塁打 20打点 12盗塁)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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