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話題のヤフオクD新設”ラッキーゾーン”初アーチを放った男の正体

田尻耕太郎スポーツライター

”1号”記念弾は韓国・サムスンの主砲

今季からヤフオクドームに新登場した「ANAホームランテラス(ライト側)/SANKYUホームランテラス(レフト側)」。最大で5mもフェンスが前に迫り出し、フェンスの高さも5.8m→4.2mと低くなった。

今季初試合となった、2月27日の日韓親善試合「福岡ソフトバンクホークス×サムスン・ライオンズ」。この”ラッキーゾーン”への記念すべき第1号を放ったのはサムスン・ライオンズの4番バッターだった。6回表、ホークス2番手の岩嵜翔が投じた直球は高めに浮いた。サムスン4番の崔炯宇(チェ・ヒョンウ)は見逃すことなく強振。鋭いライナーの打球はライト側の「ANAホームランテラス」へ一直線。テラス席後方の旧フェンスに直撃する一発だった。昨年までならば「フェンス直撃の長打」が本塁打である。

この日先発した東浜巨は一発こそ許さなかったが、左打者に”新”フェンス直撃の二塁打を許している。「間を抜ける長打と思ったが、まさかフェンスまで届くとは。まだ広さを把握しきれていませんね。とにかく低めへの制球が大切さと思いました」と登板後に振り返った。

「アジアの大砲」李承ヨプ(=火ヘンに華)がいながら4番に座る男

ところで「第1号」を放った崔炯宇とは。

31歳の左打ち外野手。2002年にサムスン・ライオンズに入団するも当初は成績が振るわず一度自由契約となった苦労人。だが、2008年にサムスンに復帰すると19本塁打、71打点の活躍で新人王を獲得。レギュラーに定着し2011年には本塁打と打点の2冠王に輝いた。昨年は113試合に出場。打率.356、31本塁打、100打点と猛打をふるった。チームメイトにはかつて日本のロッテ、巨人で活躍した李承ヨプ(イ・スンヨプ=昨季127試合、打率.308、32本塁打、101打点)がいるが、彼はこの日5番打者。崔炯宇が主にチームの4番に座っている。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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