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ホークス育成・張本優大は「打てる捕手」 17試合で打率.450、12打点

田尻耕太郎スポーツライター

3本のタイムリーで4打点

4月14日(火)、ホークス3軍と四国アイランドリーグの定期交流戦が雁の巣球場行われた。アイランドリーグ、高知ファイティングドッグスとの対戦。

高知FD   010101001 4

ソフトバンク 10040310× 9

<バッテリー>

【FD】ジェイソン、嘉数、航大、ベニテス、ルイス――夏山、吉井

【H】加治屋、伊藤祐――張本

<本塁打>【FD】蒋(2回)、林(6回)

【戦評】

試合途中に激しい雨と風があったが、ソフトバンクが集中力を切らさずに逆転勝ちした。4回、1番・大滝が押し出し四球を選び追いつくと続く宮崎の犠飛で逆転。さらに4番・張本の2点タイムリーで一気に突き放した。6回には張本、幸山、河野が3者連続タイムリー。7回にはまたも張本の一打で追加点を挙げてダメ押しした。張本は3安打4打点の活躍。先発の加治屋は2本塁打を浴びたが、力のある直球を中心に7回を3失点で抑えた。

高知FDは台湾出身の林と蒋が一発を放つも、投手陣が計8四球と制球が乱れた。

鷹3軍打線に24点爆勝効果

【雑感】

鷹3軍打線に元気が出てきた。11日(土)の九州総合スポーツカレッジ戦で24得点と大爆発した勢いそのままに、この日は12安打9得点。なかでも4番に座る張本は3安打4打点と期待に応えた。今季は非公式戦(教育リーグや3軍戦など)で17試合に出場し打率.450、1本塁打、12打点と打撃開眼の気配。『打てる捕手』という新たな武器を手に、支配下入りへ猛アピール中だ。

また、11日の試合では4安打と固め打ちし、続けて1番に起用された大滝は無安打ながら3四球と内容ある打席。3得点をマークし、1番打者としての役割をきっちり果たしたのは収穫だ。

ソフトバンク3軍は3月の大学との交流試合を1勝3敗と負け越すなど春先から低調だったが、打線爆発を機に調子が上向いてきた。小川史3軍監督は「初めて3軍制度が出来た2011年も最初に大学に負けてね。でも、あの時は力をつけて、すぐに独立リーグや韓国のプロ相手にも負けないチームになった。期待して見ていますよ」と話していた言葉が、早くも現実のものになろうとしている。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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