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どこで使う? ホークス“助っ投”またしても快投続ける

田尻耕太郎スポーツライター

ヤフオクドームナイター開催に1,852人

8月2日(日)、ホークス2軍はヤフオクドームでのナイター。ウエスタン・リーグ公式戦でバファローズと対戦した。

オリックス  000600300 9

ソフトバンク 000010000 1

<バッテリー>

【BS】◯佐藤峻(3勝3敗)、古川、高木――若月、斉藤俊

【H】ウルフ、●金無英(0勝1敗)、日高、柳瀬、伊藤大、大場――斐紹

<本塁打>【BS】堤1号、若月2号

【戦評】

ホークスは中盤にリリーフ陣がつかまり大敗した。先発のウルフは3回無失点も2番手の金無英が3連打を浴びるなどして降板すると、マウンドを引き継いだ日高が下位打線にまさかの連続ホームランを浴びて相手の勢いを止められなかった。

打線は5回に代打で出場した猪本が右中間へタイムリー二塁打を放った1点のみ。その猪本は三塁の守備につき、好守も見せるなどアピールに成功した。また、3番・上林が2安打、4番・カニザレスが3安打と活躍した。

通算39勝腕のウルフが3度目の先発

本日のスタメン表
本日のスタメン表

先発のウルフが3回無失点。被安打1、奪三振3、与四球1と安定した内容だった。

昨年5月11日以来の本拠地マウンドだった。昨季ホークスに入団した右腕はシーズン序盤で4勝を挙げる活躍も、右ひじ痛を訴えて離脱。6月に米国で「トミー・ジョン手術」を受けて、およそ1年間は米国でリハビリを続けていた。

7月1日に来日。同20日に2軍戦で初登板していた。以下がこの日も含めた登板成績。

7/20 中日(ナゴヤ) 2回1失点 被安打3、奪三振1、与四球0

7/26 巨人(雁の巣) 4回無失点 被安打4、奪三振2、与四球1

8/2 オリックス(ヤフオクドーム) 3回無失点 被安打1、奪三振3、与四球1

またしても「贅沢な」悩みが…

3試合で計9回を投げて1失点。さすが日本球界通算39勝(2桁勝利が2度)の右腕だ。内容も安定している。この日も持ち味のムービングボールが冴えており、ウルフ自身も「しっかりと動いていた」と手応えを口にしていた。

だが、春先にバンデンハークがぶち当たった「外国人枠」の問題が再び――。

鷹の助っ投陣はただいま文句なしの大奮投中。先発のスタンリッジはチームトップタイの9勝を挙げ、バンデンハークは5勝負けナシ。守護神のサファテは44試合に投げて27セーブ、防御率1.01と絶対的な安定感を誇る。

外国人投手の1軍登録枠は「3」。ここに割って入るだけでも難しいのに、前半戦で20ホールドの活躍を見せたバリオス(現在はリハビリ中)もいる。相変わらずの分厚い選手層だ。

今後の様子見はあくまで想定内

ただ、気になる点も。この日3回41球での交代となったが、これは試合前に聞いた予定よりも早い降板だった。ウルフによれば右肘に若干の張りがあり、大事をとって早めの交代となったという。大手術からまだ14カ月弱ということを考慮すれば、状態の良し悪しは想定内といえる。次回の登板については様子を見ながらとなるが、チームに万が一のことがあれば、十分すぎるほどの戦力となる存在。“強すぎる”と言われるホークスに、弱点はまるで見当たらない。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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