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ホークス五十嵐亮太が1軍昇格へ! 工藤監督見守るファーム戦で151キロ

田尻耕太郎スポーツライター

6月21日、ウエスタン3位のホークスは同2位のタイガースと対戦し、1対0で勝利。ゲーム差を0.5差まで縮めた。

【6月21日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 1,888人】

阪神     000000000 0

ソフトバンク 10000000× 1

<バッテリー>

【T】●田面(0勝4敗)、島本、鶴――坂本、清水

【H】山田、バリオス、五十嵐、○岡本(1勝0敗)、S嘉弥真(5セーブ)――拓也

<本塁打>

なし

先発した山田
先発した山田

<戦評>

ホークスが5人の投手で完封リレーだ。先発の山田が4回2安打7奪三振の力投。勝ち投手は7回から2イニングを抑えた岡本が1勝目をマークした。岡本とバリオスは1軍登録だが、登板機会を得るためにこの日の試合に参加していた。

得点は初回のみ。1番福田の二塁打を足がかりに、3番高田の内野ゴロ(記録はショート野選)の間に1点を挙げた。

タイガースは先発田面が力のある直球を主体に6回1失点と好投するも、援護に恵まれなかった。タイガース打線は7回に1死一、二塁、8回は無死二塁、9回には無死一、二塁とチャンスを作るも決定打を欠いた。 (了)

五十嵐、37歳の前進「前と同じでは、無駄になる」

五十嵐亮太が22日から1軍合流する。

この日タマスタ筑後に視察に訪れた工藤公康監督が「次の遠征から合流させる」と話し、試合後に五十嵐自身が「明日(22日)から1軍の練習に参加します」と明らかにした。

この試合、五十嵐は6回から3番手で登板。先頭に不運な二塁打を許し、続く打者にフォアボールを与えてピンチを背負ったが、後続を3人で片づけて1回零封で切り抜けた。ストレートは最速151キロをマーク。それを含めて150キロ台を4球記録した。

五十嵐は開幕1軍も、4月21日の練習中に左足を痛め、左大腿裏肉離れと診断されて翌22日に登録を抹消されていた。

6月8日の2軍ドラゴンズ戦(タマスタ筑後)で実戦復帰し、この日が5試合目の登板だった。

試合後に五十嵐は「クイックモーションもボクの中で精度が高まってきた。納得のいく試合だった」と振り返った。14日、15日の2軍戦(いずれもドラゴンズ戦・ナゴヤ)では連投テストも済ませており、「1軍に上がるための準備はすべてやれた。あとは1軍で結果を残すための準備、怪我をしないための準備をしっかり整えたい」と笑顔交じりで自信を示した。

「150キロが戻った」

力投した五十嵐
力投した五十嵐

五十嵐としては自慢のスピードが戻ったことが収穫あり。

「最初の頃は140キロ台半ばしか出なかったし、クイックだと140キロ台前半だった。この日は150キロを超えたし、クイックでも140キロ台後半が出ていた。カットボールも直球と同じような腕の振りで投げられたし、カーブも押し出すのではなくてリリースポイントを高くすることで落差のある球筋を投げられていた」

故障から約2か月。チーム最年長の37歳になるベテランは「怪我をして戻るときに、前と同じでは(この時間が)無駄になってしまう。プラスに考えて、この期間を過ごしてきました」と話した。

リーグ戦再開から戦力がますます充実するホークス。独走態勢は揺るがない。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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