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ソフトバンク和田毅、‘17年登場曲「War」に決定! 早大後輩歌手が書き下ろし

田尻耕太郎スポーツライター

早大後輩のシンガーソングライター冨永裕輔に自ら依頼

昨季パ・リーグ最多勝と最高勝率の投手2冠に輝いた福岡ソフトバンクホークスの和田毅。さらに上を目指すホークス復帰2年目の今季へ、強力なバックアップを得た。

本拠地ヤフオクドーム登板時の登場曲を、早大後輩のシンガーソングライター冨永裕輔に作成を依頼。先日その楽曲が完成し、2月1日にタイトル「War」が正式発表された。

「ヤフオクドーム全体で声を一つに」

和田毅投手(左)と歌手の冨永裕輔(提供写真)
和田毅投手(左)と歌手の冨永裕輔(提供写真)

きっかけは昨年11月21日の夜だった。冨永は福岡県北九州市出身ということもあり、地元ラジオ局cross fmで「冨永裕輔のなんでもゆーすけ!」という冠番組をもっている。‘15年に引き続き‘16年シーズンオフも和田がゲストで出演した。

その収録後の会食でこんなやりとりが行われた。

和田「2017年、どんな目標で活動するの?」

冨永「1月26日でデビュー10周年なので、デビューアルバム『すずなり』のセルフカバーアルバムを制作し、それを引っさげて益々全国、世界で歌っていくメモリアルな一年にしたいです」

和田「10周年記念でぼくの登場曲を書いてもらえたら嬉しいな。そしてその曲をメモリアルアルバムに入れてもらえたら最高だね」

冨永「本当ですか! ぜひ! 僕にとっても和田さんは早稲田大学時代の1年生と4年生の関係で、神宮時代からホークス、メジャーでも応援してきた先輩です。ぜひ書かせてください」

和田「マウンドに上がる登場曲。今から負けられない戦いが始まるから、俺についてこい。そしてチームメイトやファンのみんなの力を貸してくれというメッセージがあって、かつ最後にはドーム全体で声をひとつにできるような盛り上がれる歌。力強い歌がいいな」

和田一発OK「僕のイメージ通り。感動した」

それからちょうど2か月後の今年1月21日に、和田のもとへ完成品が届けられた。

「すごくいい歌。初めて聴いたときから、僕のイメージ通りでなおすところがなかった。すごく感動した、本当に。頭に残る歌だなと感じました」

冨永にとっては自身初となるハイビートロックソングだ。

「歌詞はもちろんですが、今回は特にサウンドも重要だったので、エレキギターで引っ張るサウンドとともに、戦いを鼓舞するような強いドラムが肝となると感じました。そこで、長渕剛バンドのドラマーとして富士山オールナイトライブでは10万人を熱狂させたドラマーの矢野一成氏にドラムレコーディングを依頼。和田さんを応援する気持ちに共鳴してくれて、快く、魂のドラムを叩いてくれました」(冨永)

いまだかつてない手応えをもって、至極の一曲を手に和田のもとを訪れただけに「和田さんの言葉に、本当にホッとした気持ちになりました」と感激の面持ちだった。

開幕投手を目指すと宣言

キャンプインしてキャッチボールを行う和田
キャンプインしてキャッチボールを行う和田

和田は言う。

「登場曲は聞きながらマウンドには向かっています。テンションを上げて、やるぞという雰囲気を作っていく。アドレナリンが湧き出るような曲はずっと使いたいと思っていました。冨永くんの歌の力も借りて、今シーズンは毎試合いいピッチングをお見せできるように頑張ります」

プロ野球は2月1日、キャンプイン。和田も宮崎で始動した。

「先発をやっている以上、開幕投手は目指す」

このキャンプ中に36歳を迎えるサウスポー。魂を揺さぶる熱い登場曲とともに2年連続の大活躍で、ソフトバンクを日本一奪回へと導く。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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