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“飛び級”だったソフトバンク小澤が公式戦デビュー! 阪神を6回0封で初勝利

田尻耕太郎スポーツライター
公式戦初勝利を挙げた小澤

4番真砂が1号

3月18日、ウエスタン・リーグの開幕シリーズ第2戦。ソフトバンクは阪神と対戦した。

【3月18日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 2,266人】

阪神     000000100 1

ソフトバンク 00100201× 4

<バッテリー>

【T】●守屋(0勝1敗)、島本、歳内――長坂、小豆畑

【H】○小澤(1勝0敗)、S石川(1セーブ)――栗原

<本塁打>

【H】真砂1号

真砂は1号弾を放ち、ベンチ前でガッツポーズ
真砂は1号弾を放ち、ベンチ前でガッツポーズ

<戦評>

ソフトバンクが今季初勝利を挙げた。2年目の小澤が公式戦初登板初先発で6回無失点の好投。嬉しい1勝目を飾った。2番手で石川がマウンドに立ち151キロを連発。3回1失点だった。

打線は3回に斐紹の犠飛で先制。6回は幸山のタイムリーと茶谷の適時二塁打で追加点を挙げた。茶谷はこれが公式戦初安打初打点だった。8回は4番の真砂が左翼へ1号ソロを放ち突き放した。 (了)

19歳小澤「全く緊張しませんでした」

楽しみな10代右腕が初公式戦で1勝目を飾った。

2年目の小澤怜史が先発して6回70球2安打無失点と好投した。「あまり調子は良くなかったけど、コースを突くことが出来た。インコースにも投げられた」。

落ち着いていた。「全く緊張しませんでした」。

それもそのはずだ。ウエスタン公式戦のマウンドより早く、1軍のマウンドを経験していたからだ。昨年三軍経験しかなかったが、今年2月のキャンプ終盤にA組に抜擢されると3月5日のオープン戦(ヤクルト戦=北九州)でマウンドに上がった。1回1失点だったが、力強い直球を堂々と投げ込む姿に一軍首脳陣の評価は高かった。

この日は最速143キロで、自己記録の152キロには遠く及ばず。「ストレートをもっと磨いて、先発でも中継ぎでもいいのでチャンスをつかみたい」。普段は口数少なめの右腕はにっこりと微笑んだ。(了)

2年目茶谷、ルーキー三森は公式戦初ヒット!

初安打を放った三森
初安打を放った三森

若鷹バッターにも嬉しい“初”ランプが灯った。ルーキーの三森大貴と2年目茶谷健太だ。

まずは三森だ。「2番二塁手」で初スタメン出場すると、3回の第2打席でライト前ヒットを放った。前日の開幕戦から数えてプロ4打席目での快音だった。

「1打席目に見逃し三振をしていたので、次は『絶対やったろ』と思い、来た球を打ちに行きました」と初球打ちを振り返り、「昨日は九鬼が打っていたし、今日はスタメンで使ってもらったので何とか打ちたかったです」とポーカーフェイスが売りの新人にもさすがに笑顔が見られた。

そして茶谷だ。6回の攻撃。ホークスが1点を追加してなおも2死二塁のチャンスでレフトオーバーのタイムリー二塁打をかっ飛ばした。

「記念球はもらっていません。2年目だし、恥ずかしい。教育リーグでは4割近く打っていて調子が良かった。練習でもいい感じで打てている。去年は野手1年目で、1年前の今頃は素人みたいな打撃しかできず野球をやめないと、と感じたくらいでした。少しずつ成長できていると思う。2軍戦で出場機会を増やしたい」

前日の開幕戦はノーヒットに加え、最終回に相手勝ち越しにつながるタイムリーエラーを犯していただけに、ほっと胸をなでおろす一打となったようだ。(了)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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