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ソフトバンク笠原「去年より速い」145キロで好投。今季は一軍定着だ!

田尻耕太郎スポーツライター
好投した笠原。楽しみな若鷹左腕だ

斐紹が3安打。島袋負傷降板も骨に異常なし

3月19日、ウエスタン・リーグの開幕シリーズ第3戦。ソフトバンクは阪神と対戦した。

【3月19日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 3,113人】

阪神     120010007 11

ソフトバンク 200011101 6

<バッテリー>

【T】福永、高宮、島本、○山本(2勝0敗)、柳瀬――小豆畑、長坂

【H】島袋、伊藤祐、笠原、●星野(0勝1敗)、野澤――斐紹

<本塁打>

【T】緒方1号

<戦評>

ソフトバンクは逆転負けを喫して開幕カードを負け越した。5対4とリードして9回表を迎えたが、抑えで登板した星野が大乱調。味方守備のミスも絡み7失点した。

序盤から点を取り合った。初回に先制を許すも直後に5番の斐紹が2点二塁打を放った。中盤は小刻みに加点。5回は2戦連続スタメンだった9番・三森の三塁打をきっかけに得点。6回は古澤、7回は幸山のともに内野ゴロを放った間に1点ずつを挙げた。結果的に決定打が出ずに追加点を重ねられなかったことが終盤に響いた。

打線は試合全体で10安打をマーク。斐紹が3安打、釜元と三森が2安打の活躍だった。

また、先発した島袋は5回に打球を左の指に当てて降板。病院でレントゲン検査を行い、骨に異常はなかった(了)

笠原大芽の意地「二軍で打たれてたまるか」

下半身強化でボールの力も増した
下半身強化でボールの力も増した

もうファームの選手ではないとばかりに、笠原大芽の好投は点を取り合った展開の中で試合をぐっと引き締めた。

3番手で6回から登板。3イニングを投げて許した走者は安打1本のみ。この日本塁打を放っていた緒方からはスライダーで三振を奪うなど3奪三振をマークした。

「二軍で打たれてたまるかという気持ちで投げました」

直球が力強かった。145キロを計測。昨年出した自己最速に並んだが、手応えはまるで違った。

実質4キロアップの手応え

「去年の145キロは球速が出やすい球場でした。タマスタ筑後では去年141キロが最高でした。それにヤフオクドームでも先日140キロ台を出せた。去年は130キロそこそこしか投げられなかった。去年よりも4キロほど速くなったと思います」

オフは特に球速アップを意識した練習をしたわけではないが、体重も3キロほど増えた。下半身がどっしりした。「ユニフォームのズボンのサイズを去年より上げました」とにこり。

「一軍で先発したい気持ちはあるけど、メンバーを考えたらまずは中継ぎで多くの試合に投げたい。一軍だとどうしても力んでしまっていた。今日のような感覚で投げられればいいと改めて気づきました」

昨年はファームで最多勝と最多奪三振に輝くなど、二軍での実績は十分だ。22日には一軍オープン戦に再合流する見込み。今季はプロ5年目。一軍で勝負する時だ。 (了)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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