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創価大・田中正義 復帰後初連投で150km/h、「ポスト柳田」は場外弾/東京新大学野球

高木遊スポーツライター
1回1/3を無安打に抑えた田中正義(写真=高木遊)

東京新大学野球・東京国際大vs創価大2回戦(2016年9月25日)

東京国際大 001010000=2

創価大 00121000X=4

【創】池田(7回2/3)、田中(1回1/3)

【国】柴田祐(4回0/3)、蒲田(3回)、中村(1回)

【本塁打】創価大・海老原一佳(3年・創価高)

※創価大の1勝1分(前日は7回降雨コールド引き分け0-0)

復帰後初連投で最速150km/h

前日に7回99球を投げ4安打1四球無失点、最速155km/hの好投を見せたドラフト1位候補右腕・田中正義投手(4年・創価高)が、この日8回2死満塁から救援登板。最速は150km/hで、打者4人(12球)に対し1人の走者も許さずに試合を締め、チームの逃げ切り勝ちに貢献した。

「全然良くなかったです」と試合後、笑顔を見せることはなかったが、4月に右肩の炎症で離脱して以降初めてとなる実戦での連投で、ストレートは最速で150km/hをマーク。

「(故障からの回復は)これなら問題ないでしょう」と話したロッテ・永野吉成チーフスカウトら視察に訪れた各球団スカウトの前で復調ぶりをアピールした。

田中正義コメント「抑えられて、チームが勝てて良かったです。いい意味で今日のことは忘れて明日に臨みたいです」

「ポスト柳田」が場外弾

1-1と同点で迎えた4回裏。1ボールから甘く入ったストレートを海老原一佳(3年・創価高)が振り抜くと、打球はグングンと伸びライトスタンド後方にあるフェンスも越え場外へ。値千金となる勝ち越しの推定125m2ランを放った海老原は「1回の打席で3回は振れと堀内(尊法)コーチから言われているので積極的に行きました」と笑顔を見せた。

身長189cm体重93kgの体型に豪快なスイングで柳田悠岐外野手(ソフトバンク)を彷彿とさせる海老原。

練習取材をしていた際には、バスターで打った打球をバックスクリーンに運んでいて驚いたが、ようやく実戦でもその長打力を見せてくれた。

3季連続で全国大会出場を逃している創価大だが、この日はエースと期待の長距離砲が活躍。先発した池田隆英投手(4年・創価高)も最速150km/hを記録し、7回3分の2を投げ7安打2失点(自責点ゼロ)と、本調子とは言えない内容ながら8回まで粘り強く試合を作った。

勝ち点のかかる明日以降の戦いに弾みをつけた創価大。4季ぶりの全国大会出場に向け、まずはリーグ王座奪還を目指している。

岸雅司監督コメント「まずは目の前の一戦を勝利目指して、戦うだけです。正義本人はもちろん、トレーナーらから"連投しても大丈夫"という判断があったので起用しました」

※池田隆英投手の特集記事は近々書きます!

文・写真=高木遊

取材協力=東京新大学野球連盟

スポーツライター

1988年10月19日生まれ、東京都出身。幼い頃から様々なスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、ライター活動を開始。大学野球を中心に、中学野球、高校野球などのアマチュア野球を主に取材。スポーツナビ、BASEBALL GATE、webスポルティーバ、『野球太郎』『中学野球太郎』『ホームラン』、文春野球コラム、侍ジャパンオフィシャルサイトなどに寄稿している。書籍『ライバル 高校野球 切磋琢磨する名将の戦術と指導論』では茨城編(常総学院×霞ヶ浦×明秀日立…佐々木力×高橋祐二×金沢成奉)を担当。趣味は取材先近くの美味しいものを食べること(特にラーメン)。

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