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イラクのクルディスターン自治政府の「大使館」

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

イラクの一部を構成する北部のクルディスターン自治政府は、あくまでイラクの一部であり、独立国家ではない。したがって外交権は有していない。というのが建前である。しかしながら、現実には独自の外交活動を展開している。たとえばロンドンには代表事務所を設置して各国に投資を呼びかけている。その所長は、バヤーン・アブドルラフマーンが務めている。『フィナンシャル・タイムズ』紙の元記者で東京特派員の経験もある人物である。その父親は、サミー・アブドルラフマーンであった。サミーは、KDP(クルディスターン民主党)のナンバー・ツーであった。KDPの事務総長とクルディスターン自治政府の副首相を兼任していた。2004年に新年の訪問客を歓迎していた際に爆殺された。訪問客の一人がアルカーイダから派遣された刺客で自爆したのである。KDPはイラク・クルディスターンをPUK(クルディスターン愛国同盟)とともに支配している。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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