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マララのノーベル賞受賞スピーチのレトリック

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

マララ・ユスフザイのノーベル平和賞受賞のスピーチをレトリックで分析するとすくなくとも五つの手法が使われている。内容面では、ターリバン的イスラム解釈への強い反論となっている。まずレトリックをみると、第一に注目されるのが、三連の繰り返しである。つまり、何かを言う時に三つの例を挙げたり、三つの問いを投げかけたりである。これが一番強くでているのは、最後の段階での、Why(なぜ)の三連である。なぜ大国は簡単に戦争を起こすのに、平和を作るのが難しいのか。なぜ銃を与えるのが容易なのに、本を与える難しいのか。そして、なぜ戦車を作るのが簡単なのに、学校を立てるのが困難なのか?という各紙に引用された文句である。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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