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北朝鮮の金正恩第一書記に関する短いコメント

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

この人物は自らと自らの体制が生き残るために、合理的に行動している。最大の脅威であるアメリカの攻撃を抑止するために、核兵器でアメリカを直接に攻撃する能力を獲得しようとしている。イラクのフセイン政権が倒されたのは、大量破壊兵器を持っていたからではなく、持っていなかったからである。少なくとも十分な量を保有していないと思われ、であるならば、大量の大量破壊兵器を保持する前に倒そうとアメリカに思われてしまったからだ。リビアのカダフィが倒されたのも大量破壊兵器を持っていなかったからである。保有していれば、欧米はイラクにしろリビアにしろ怖くて攻撃できなかったはずである。ウクライナがプーチンの圧力を受けているのは、冷戦後に自国にあった核兵器をロシアに送り返してしまったからである。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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