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サイバー戦争(2)

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

アメリカとイスラエルのサイバー攻撃の対象となったイランも、この面での実力をつけつつある。その実力を示唆する事件があった。2011年12月イランのテレビがアメリカの無人偵察機RQ170センチネルの映像を放送した。この偵察機は、アメリカによれば事故によりイラン領内に墜落した。イランによれば「電子的な待ち伏せ攻撃」によって撃墜された。電子的な攻撃の詳細は明らかではないが、イランは偵察機のコンピューターをハッキングして乗っ取ったのだろうか。あるいは基地からの指令を何らかの方法で遮断したのだろうか。アメリカそしてイランの説明の、どちらが信頼できるのか、判断できる材料はない。ただ地対空ミサイルによる撃墜ではなかったのは確実である。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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