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<ガンバ大阪U-23>J3第2節で、初白星!

高村美砂フリーランス・スポーツライター

開幕戦に続き、ホームでのJ3第2節のグルージャ盛岡戦を戦ったガンバ大阪U-23。2870人の観衆が見守る中、2分にMF堂安律のゴールで先制すると、前半終了間際にはFW呉屋大翔のグラウンダーのパスが相手のオウンゴールを誘い、2−0と突き放す。後半も攻撃の手を緩めることなく、55分にはMF堂安の絶妙なスルーパスに反応したFW呉屋がゴールを奪い、3-0。更に67分には左サイドのDF妹尾直哉から送り込まれたクロスボールを相手GKがクリア、弾いたボールをつめていたDF平尾壮が頭で押し込み4−0と突き放した。試合終盤は相手にやや押し込まれる展開となり、PKから1失点を喫したものの、最終的には4-1で締めくくり、ガンバ大阪U-23チームとしてはJ3での初白星を挙げた。試合後の實好礼忠U-23監督、選手のコメントをお届けする。

●實好礼忠U-23監督

今日は悔しさを表現できた試合だったと思います。(その悔しさというのは、前節点を獲れずに引き分けたということも含めてでしょうか?)この1週間、前節引き分けに終わったことや、前節から1週間のトレーニングでトップチームと一緒に練習できるメンバー、できないメンバーがいたこと、メンバーに入る、入らない、昨日のJリーグの試合に先発する、しない、ということもそうだし、2日前にはユースとトレーニングマッチをしたのですが、それに負けてしまった悔しさも含めて、そのへんがうまく力にかわって点を獲ることができましたし、勝つことができましたし、選手の動きも積極的で良かったと思います。

ー堂安くんは先制点もさすがでしたが、フリーの動きがかなり改善してきたように見える。監督は彼の変化を変化はどう受け止めていますか?

あれくらい普通にできる選手ですが、それが普通に出始めたかな、と。でももっとやらなければいけないところはたくさんあるので、少しずつですけど。

●DF西野貴治

このスタジアムは初めてだったので、楽しみながら、しっかり戦いながらアピール出来ればいいなと思っていました。今日は早い時間に点も獲れて、ゲーム自体は楽に進められたけど最後のところで失点もあったので。ああいうところでちゃんとゼロでしめられるようにやっておかないと、トップには繋がらないと思うので、そこはしっかりやらなければいけないと思いました。後半少しプレーの感じが落ちてきたのは課題でしたが感覚をしっかり掴みながらやれたという部分は…1度中断期間があると考えても、公式戦でそれを感じられたのはよかった。また芝生が以前に比べて長いということも感じながらやれたのは次に繋がるかなと思います。(落ちたのはゲーム体力的な問題?)それもあると思います。(野田くんと組んだ中で感じた事は?)結構、最近は練習試合でも一緒にやっていたりして…声を掛け合いながらやれているのでそこはよかったけど、ただ今日の試合でもFWのマークが曖昧になっていたところもあったし、ああいうところは試合中も声をかけながらやっていたとはいえ、どんどん減らしてやっていきたいと思います。あと、もっとコンディションをあげないといけないなというのは感じたので、中断期間はありますけど、来週も練習試合があるし、そこでもまたしっかり自分がいろんなことを感じてやっていきたい。(長谷川監督も観に来ていましたが、個人的に何かテーマを持って取り組んだところはありますか?)ケガが治ってなかなか公式戦に出るチャンスがなくて、こういう舞台でチャンスをもらえたので、それは活かしてやろうということは意識していました。

●MF堂安律

個人的なことよりまずは、チームが勝てたのが一番嬉しいです。(ゴールシーンについて)瑞希くんがとった瞬間にくると思っていたし、もう少し前にくると思っていて、ファーストタッチで相手をおいていくか、強いシュートをニアに打つかを迷っていたところで、結構キツめのボールが足元にはいってきたので、あまり考えずに振ったらいいところに決まりました。(二川選手がはいってよりいいボールも出始めた感じはしましたが)そうですね。淳吾さんと前半から右サイドで細かいところをやろうという話をしていて、フタさんが入ってからはより厚みのある、どこからでもボンボンとボールがでてくるような状況を作れたからチームとして有効な攻撃が作れたのかなと思います。(呉屋選手への見事なスルーパスもありました)呉屋くんとは話をして試合にはいったし、前半も何度かオフサイドになりましたけど狙っていたので。相手のラインが高いという事も気づいていたし、二人の意図が合致した良いゴールだったと思います。(守備の面での貢献も高かった)それは自分の課題でもあるので、それは今日はある程度できたかなと思います。(スタミナ、運動量は課題と言ってたけど今日は終盤まで連続性の動きも見られましたね)あれが最低限となるように、もっとトップの選手はやっていると思うし、J3でならあれくらいやるのは普通だと思うので、もっときつい状況の中で…例えばラストの5分で点を獲るとか、また高いレベルを自分に要求してやりたいです。

●DF野田裕喜

結果が出せたのは良かったですが、細かい部分で…簡単に外に出してスローインで相手の攻撃からになってしまっていたところもあるので、相手のミスがおきたときにもっと自分たちのボールにして、自分たちがボールを保持している時間帯を増やせばもっと楽に闘えると思うし、そういう細かいところだったり課題が出て来ているので、課題がでるということが今はいいと思うので、そこからまた修正して変化させていきたいです。(今日は西野選手と組んでやりやすかった?)相手が2トップで結構くさびのボールをあててくるということだったので、タカくんとチャレンジ&カバーをしっかりしようと言っていたので、そこはある程度できたと思います。

●MF小椋祥平

最初いい時間帯で点が入ったから多少は楽に戦えた部分もありますが、危ない場面も何度か作られたので、でもまだまだだと思います。(具体的にまだまだな部分は?)結構、J3のチームはガンガンきますからね。例えばJ1なら、剥がされたら一度整えようという感じがあるんですけど、1枚剥がされたとしても、次が突っ込んでくるので逆にそこは…このタイミングでもくるんだ、とかびっくりするときもあるし、そこもしっかりみて判断していかないといけないし、J1の感覚でやり過ぎていたら足元すくわれるなっていうのは感じながらやっています。またうちの選手もイケイケになりすぎているというか…今日も結構イケイケになって、そこで奪われて危ないシーンを作られたりもしたし。あそこでわざと…相手をこさせて、きたところで裏をとってっていうやり方もあるだろうし。もう少しゲームコントロールをしながら、頭を使いながら…自分が、自分がってなっちゃっているので…アピールしなきゃいけないのは分かるけど、トップレベルでは通用しないですから。実際、危ないシーンを作られても相手の質に助けられてやられていないけど、J1ならやられているというシーンはいくつかあったので…そういう基準はちゃんと自分の中でもってやることは大事だと思います。(公式戦と練習試合では得るものが違うと感じるところも多いですか?)練習試合では相手の雰囲気も違うし、公式戦には公式戦の難しさがあると思うから。それを自分なりにしっかり感じてやれているのはいいところですね。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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