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<ガンバ大阪>ホームでの川崎戦は0-1の敗戦。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

ゴールデンウィークの初日とあって33941 人が詰めかけた市立吹田サッカースタジアムでのJ1リーグ9節『ガンバ大阪VS川崎フロンターレ』戦。福岡戦に次ぐ『連勝』を目指したG大阪だったが30分に川崎のエースFW大久保嘉人に先制点を許し、ビハインドを負う展開に。後半は、果敢に相手ゴールを攻めたてたものの1点が遠く0-1で敗戦した。試合後のガンバ大阪・長谷川健太監督、選手のコメントをお届けする。

●長谷川健太監督

今日はゴールデンウィークもあり、たくさんのサポーターに観に来ていただいて、選手も勝ってやろうという気持ちを出して戦ってくれたと思っています。ですが、ゴールが遠かった。サポーターもホームでの勝利を待ちに待っていると思うのですが、なかなか最後の決め切ることができないのが悔しくて仕方ないし、本当に申し訳ない。なんとかサポーターに喜んでもらえるように、しっかりと勝てるように、引き続きやるしかないと思っています。

前半の入りはそんなに悪くなかったというか、いい入りができたと思います。ただ徐々にアンカーの脇を少し使われて、そこからスルーパスを何本か出された。失点シーンは人数がいる中で、大久保の入り方も非常に良かったと思いますが、ボランチとセンターバックのところでしっかりマークをしていれば、やらなくてもいい失点でした。ただ、そのあと全体を通して内容は徐々にあがってきたと思いますので。負けてしまったのは非常に悔しいですが、やり続けながら内容、結果をよくしていけるように努力していきたいと思います。明日からオーストラリアにでACLの試合があります。フレッシュなメンバーでいくので、今日出場したメンバーはしっかり身体を休めてアウェイの新潟戦に向けて準備をしてもらいたいと思います。

ー攻撃のところで、なかなか思うように前線にボールが入っていかない状況が多かったように感じましたが。

前半から何回か形はあったのですが最後のところで川崎の対応も良かったと思う。ゴール前に押し込む形も悪くなかったと思うのですが、もう一度そのへんは映像をみて分析をしていきたいと思っています。

●DF金正也

(失点シーンについて)大久保選手にどっちがつくかというのもあったのですが、小林が切り返してシュートという可能性もあったことで僕も少し出てしまって…そこを一瞬あけたところに入られた感じになった。普通のクロス対応ならそこにいたと思うんですが、そこで判断の迷いが多少出てしまった。そのへんは相手も巧かったですね。(連勝がなかなかない)ホームで勝てないのが悔しいですね。そういう雰囲気になっているのが良くない。そこは自分たちで覆していくしかないので、やり続けます。

●FW呉屋大翔

(惜しいシーンもありましたが)そうですね…あれを獲り切れないのが悔しい。正直、あれを決めていれば、というところだったので。練習からしっかり見直してやっていこうと思います。(攻撃にどういう変化をつけようと考えていましたか?)1つ目のボールの引き出しのところで、あまりうまくいっていないというか、FWにもなかなかボールが入っていなかったので、まずはDFラインを引っ張ったりしながらボールを引き出そうと思っていました。(惜しいシーンを作っても獲れなかったら一緒だと?)そうですね。ここ数試合使ってもらって、決め切れない状態が続いているので、いつか入るとか、そういう気持ちでやっていても入らないと思うので。終わったことを言っても仕方がないのですが、ただ終わったこととして流すのもダメだと思うので、まずはしっかり自分の中で受け止めてやっていきたいと思います。

ー練習から最後の質をあげるために意識的に取り組んでいる事はありますか?

やっぱり練習で常にやっていることが試合に出ると思うし、それこそ、絶対に獲れるという練習はないと思うので、これまでやってきたことを信じ続けることも大事ですし、決め切る部分は個人の問題なので、そこはしっかり責任をもってやっていきたいと思います。

●FW宇佐美貴史

(なかなか1点が遠いですね)それに尽きると思います。最後のところのアイデアをもう少し振り絞ってやる必要があるのかな、と。そこまでの流れとしては悪くなかったのでそこから意表をつくプレーだとか、出てこれば、というところですね。(ガンバらしい攻撃が出来るようにはなってきたのかなと思いますが、ホームで勝ち切れなかったことについては)勝てない空気というのがあるのかもしれないし、それは勝ってこそ払拭できると思うので、なるべく早くいい形で勝ちたいですし、そういう意識をなくしていきたいと思います。(調子がいい川崎に勢いというか、1本で決められてしまう勢いも感じましたか?)いや、後ろが1点で抑えてくれるなら前は2、3点と獲っていかないといけないし、やっぱりもっと点を獲らないと勝てないのかなというのは痛感しています。(毎試合ピッチの芝の長さが変わっている。その状況に対応するのが大変だというのはありますか?)多少はありますが、ただ、その中でも対応していくしかない。試行錯誤しながらやって行く中で自分たちにベストな状態にはまってこればまた変わると思います。(今日に関してはどうでした?)前半と後半でピッチ状態が変わって行くということには少しやりづらさもありますし、前半水を蒔いてるのが乾いて来て、前半、後半と変わるのでそこは対応していかないといけないなとは思います。(ゴールに近づきにくいなという感覚はありますか?)アタッキングサードでもう少し変化はつけていく必要はあると思います。僕自身もそうですし、他の選手もアイデアや大胆さをもってパスを通すとか、アタッキングサードでの個の力はもっと出していかないとな、というのは思います。

●GK東口順昭

(膝は大丈夫でした?)大丈夫です。(失点シーンについて)2列目から大久保さんが走り込んできて、それに単純につければ問題なかったんですが、走り方も入り方も、クロスも良かったのかなと。ただ、あそこの最後の守備の精度はもう少しあげていかないといけないし、ドンピシャで、しかも嘉人さんという警戒している選手にやられるのは少しもったいなかった。(小林悠がシュートを打ってくるかもということも頭をよぎりましたか?)そうですね。あれを…確か左足で持ったのかな、ああいう風に両方あるぞ、という状態でボールを持たせたのも良くなかったですね。悠のところで結構起点を作られていたので、あそこはもっといかないとダメなところだったと思います。前半は失点シーン以外はいいサッカーはできていたと思うし…今までよりは。あの一発で少しイメージが悪くなりましたけど、あれを続けていければ勝機はもっとあがってくるはず。後半、あと一歩のところまで…チャンスもありましたしね。後ろは我慢していければ勝つチャンスはあると思うのですが、ただ、いい時間も増えてきたけど、数はまだまだ少ないし、ビッグチャンスも少ないらからこそ、より精度は必要となのですが、そこがまだ結果に繋がっていないですね。ただ、今日は呉屋のいい抜け出しもあったし、ああいうのが仕留められるようになってくるとどんどんいい循環が出てくると思う。(ホームで連敗しているプレッシャーはありますか?)ありますけど、これを乗り越えていかないと先はないのでやっていくしかないですね。

●DF丹羽大輝

1点入れば、2点、3点と入っていた展開だったと思うんですが、その1点がなかなか…ぎりぎりのところで遠かったのかなと。セットプレーもかなり回数はあったと思うのですが、それも使えなかったし。後半は相手も防戦一方で僕らが攻めていたので、これだけ攻めていたら1点は欲しいなって言うのはあるし、誰がっていうより全体でもう一回攻撃の崩しのところを追究していきたい。(動きに変化も少なかった気もしますが)シンプルにやるときと自分でいくときのメリハリをもう少しつけられればもっと脅威になると思いますし、相手がタイトについてくるのは分かっていたことなので、タイトにきているときほどシンプルにして、その駆け引きをもっとできれば簡単にはがせるんじゃないかと後ろから見ていて思っていたんですが、なかなかそこが剥がせなくて。ラスト3分の1くらいまでは長くても3タッチ以内でできればもっとリズムが出来てくるはずなので。今はなかなか前にはいってリズムができなくて、また奪われて、また守備をしてというのが前半は多かった。ただ、後半はだいぶリズムができてきて、テンポもあがってきて、サイドからも崩せましたという意味では、あと一歩のところまできてるとは思う。やっている感触は悪くないんですが結果がなかなか出て来ないなという感じですね。(前半の遠藤選手のトップ下はどうでした?)トップ下というより自由に降りて来てプレーしたりもしていたし、前に張ったりもしていたし、あの人はポジションがあってないようなものなのですが、その動きでリズムを作ってくれていたとは思います。ただ、流れの中では決定機はなかなか作れていなかったので、そのへんは全体で考えてないといけない。後半みたいなサッカーを続けていけばいずれは点は獲れるはず。あとはそれを90分間続けていければと思います。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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