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<ガンバ大阪U-23>今季初の3連勝で5位に浮上。

高村美砂フリーランス・スポーツライター

2連勝で迎えたJ3リーグ18節、福島ユナイテッドFCとのホーム戦。前半は相手にボールをもたれる時間も長かったものの、後半は前線からのプレスがうまくはまり、攻撃が加速。75分には左から右にポジションを変えたばかりのMF小川直穀からの絶妙のクロスを、呉屋大翔が頭であわせ、先制点を奪う。その後も攻撃への意識を強めながら試合を進める中で、アディショナルタイムには危ないシーンも見られたが、DF平尾壮が俊足を活かして相手のゴールをかき出すなど、全員でしっかりと身体を張り、6試合ぶりの完封で白星を飾った。試合後のU-23監督、選手のコメントをお届けする。

●實好礼忠U-23監督

入りはとてもよくて、試合前の選手たちの集中力もよくて、徐々に相手のDFラインにボランチが加わったビルドアップに前半は、なかなか後手にまわるシーンが多かった。そのへんが選手たちにストレスになっていたので、ハーフタイムに選手同士も話をたくさんしたし、どうするかということを話して、後半に入りました。そのあたりの、リセットというか、フレッシュに後半に入ってくれて、その中で呉屋がよくも悪くも前半からミスで目立ったりしましたが、徐々に呉屋にもボールが集まってきて、あいつ自身も結果を出したいところで結果を出してくれて、よかった。最後、平尾らしいプレーも出ましたし、チームが一致団結できた勝利でした。

ー今季初の3連勝。今日は6試合ぶりの無失点でしたが、そのあたりも含めてチームの好調の理由は?

本当に選手たちが毎日のトレーニングの中で力をつけてきて、いろんな瞬間、瞬間で出てくるものが結果につながるというか、選手の成長がそうさせているのかなと思います。

ー妹尾選手を投入した時に、小川選手を右サイドにポジションを代えてすぐのゴールでしたが、あの並びの変更の意図は?

妹尾自身は左サイドが得意だし、小川はどっちでもできるし、今日は積極的なプレーが後半は特に目立っていたので、まだまだアグレッシブにいけていましたし、そのへんがうまくはまったのかんと思います。小川自身、今週すごく調子が良かったので、それをそのまま出してくれました。

ー前後半での修正点は?

前線からのプレッシャーのかけかたのところで、前線の呉屋、岡崎あたりが積極的に前からいっているなかで、なかなか後ろがついてこないとか、そういう状況があったんですけど、そのへんのところを…それは後ろがついていっていないのもあるけど、彼ら自身の追い方もまだまだ甘いと。追った上でまた攻撃に出る、と。そういうところも、まだまだやらないとダメということを強調して、あとはその中でどう連動してくか。コーチングも必要だし、中盤の押上げ、それに対する相手が蹴ってくるロングボールを巧く最終ラインで、というところを話して、そのへんが巧く選手の中で整理できたと思います。

●DF平尾壮

(最後、執念のクリアでしたね)めっちゃ気持ちよかったです。全力で戻りました。浮き球とか速いボールがきたら無理だなと思いましたけど、とりあえず戻ろうと思って、走りました。ホンマにライン際、というかぎりぎりのところで書き出しました。みんなが身体を張って、1点を獲ってからも守ろうという意識じゃなくて、取りに行こうという声も出ていた良かったです。もっと点が入って勝てれば良かったんですが、厳しいゲームを勝ってきたことが今日の試合に繋がったんじゃないかと思います。(契約が変わって最初の試合でしたが)ハルくんがオリンピックにいったので、サイドバックが1人いなくなったのは事実なので、まだアピールしなくちゃいけない状況だし、亮もいるしオ・ジェソクもヨネくんもいるんですけど、その中でも試合に出たい気持ちは魅せないといけないと思うし、そういうのを示すためのピッチだと思うので、アシストととかはなかったけど最後勝ち点1になるところを3にできたし、守備で貢献できてよかったです。

●MF岡崎建哉

今日はトップ下だったので、いろんなところでボールに関わりながらやろうと思っていたんですが、前半は何せ、相手にボールをもたれる時間が長くなってしまって、追いかける守備が多かったので、それもやりながら、その中でチャンスがあれば決めたいと思っていました。ただ、前半も、まわされているのは後ろだけで、シュートは全然打たれていなかったし、でも僕と呉屋はずっと追いかけていて、後ろは全然大丈夫みたいな感じだったので、ハーフタイムでそこをもう一度整理して、もう一度考えて守ったらいいんじゃないかという声掛けをして後半に入りました。後半はある程度修正しながら戦えたんじゃないかと思います。(前でボールを触る回数も多いと良さも活きるように感じました)そうですね。ただ、もっと自分たちが支配できたらもっと楽しいと思うんですが、そういう試合ばかりじゃないし、ケガから復帰してからということを考えると、こういう試合も経験しながら一歩ずつ進んでいけたらいいかなと思っています。といっても何せ8月になるのでそうも言っていられないので、ここからもう一段階ギアをあげてトップに関わっていけるようにやっていきたいと思います。

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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